「ピンポン THE ANIMATION」
第一話~第三話の感想です。

この作品、あまりにも凄いので、
つい連続して感想を書きたい・・・!と思いましたが、
多分無理です。
時々書いたり、最終話後に全体の感想を
書いたりはすると思います。
連続は無理です。
多分無理です。
無理だって言ってるじゃないか!

・・・と自分を律しないとやばい。
時間ないのに書き始めたらやばい。


あと、これでやっと春アニメの初回辺りの感想は
終わりです。

・・・もう半分くらい進んでるとか気にしない!



※ネタバレします。


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☆第一話
 「風の音がジャマをしている」
 の感想です。


視聴前の印象。
「絵が独特だなあ・・・。慣れるかなあ・・・」
「スポーツ物だしなあ・・・。苦手な分野・・・」

一話視聴後の印象。
「これは・・・凄い!!」
「絵も独特なのが新鮮で雰囲気あってはまる!」
「スポーツ物がちょっと・・・?そんなこと小さい小さい!」


物の見事に視聴前と視聴後の感想が変わりました。
自分でも驚くほどに。

凄いですね。
これ、凄いですね・・・!

観る前は絵がちょっと・・・と思っていたのですが、
実際に観てみると、他とは違うその線や動きが
この作品独自の世界を作っていて、
すぐに引き込まれました。

内容も、スポーツ物は何故か苦手で
無意識に避けていってしまう傾向がある私ですが、
もう後半には目が釘付けになってました。

才能があるから、実力があるから、
舐めた態度をとっても許されてしまうペコ。
そのことにどこかで引っ掛かりを覚えながらも、
ペコの圧倒的な才能を見せられては
納得するしかない。
そう思い、またペコ自身の少々イラつくけれども
どこか憎めないキャラクターに愛らしさも覚え、
視聴した前半。

それが後半、中国人留学生が出てきたあと、
がらりと空気が変化。
ペコの圧倒的優位な世界が崩壊。
才能の前では努力なんて役に立たない。
そう言って笑っていた前半から、
死にもの狂いで努力してきただろう留学生が
その怒りでもってペコを叩き潰す場面。
ぞくっときました。
中国語は全く理解出来ないけれど、
その怒りは存分に伝わってきました。

一話だというのに、
もうクライマックス終えたかのような
エネルギーを感じました。

凄いですね。
これ。

しかもペコの声優さんもチャイナの声優さんも
新人or声優初めて・・・!?

こわいわー。
このさくひん、こわいわー。

絶対、続き観る!

そう思った一話でした。



☆第二話「スマイルはロボット」の感想です。

笑わない男・スマイルの事情。
または、英語教師・小泉、老いらくの恋の物語。


小泉先生「プロポージング。コネクティブ月本」
スマイル「デカップリング」

違う。バディコンのことは今は忘れろ。


えーと。
先の第一話では、ペコの人となりや卓球への姿勢等が
色々と分かるエピソードが多めでしたが、
この第二話ではその相棒のスマイルについて、
色々と分かるエピソードが展開されました。

スマイルこと月本誠。
笑わない男。
卓球の才能はそこそこあるが、ペコには敵わない。
部活には毎日来るけれども、別に上を目指している
わけではない。むしろ勝敗には興味がない。

第一話ではこのような印象のあった月本。
それが第二話では少し・・・大分印象が変わりました。

ペコに敵わないスマイル。
これは嘘。
本当はスマイルこそ才能に溢れている。
中国から来た孔 文革に一目で執着されるほど。
英語教師小泉(72)に老いらくの恋をさせるほど。

勝敗には興味のないスマイル。
これも多分嘘。
ロボットのように感情を押し殺すのが常態のため、
「勝敗には興味がない」と常には言うけれども、
本当は心に激しい情熱を秘めている。
心の底には熱い血が滾っている。

ただ問題は、本人に嘘の自覚がないこと。
嘘を真実と思い込んでしまっていること。

ペコと打っている時、スマイルは手を抜いている。
しかし、本人にその自覚はない。
また、心の枷を外せば物凄く熱いロボットと化すのに、
いつもは感情のない、言われたことだけをこなす、
無機質なロボットを気取っている。
しかし、本人に自覚はない。

何故、スマイルはそんな人間になったのか。

スマイルの抱え込んだ嘘。
その理由。
そして、変化へ。

それがこの第二話では流れるように、
熱く、痛く、もどかしく、清々しく熱烈に描かれました。

今回も凄かったです。

スマイルに己に足りないものを自覚させる。
それだけの話なのに、こんなにも熱く楽しい。
スポ根なんて今の時代には馴染まない。
なのに小泉の熱血さがその想いがこんなにも清々しい。

今回もただただ物語に引き摺り込まれました。


スマイルの心の奥に隠したもの。
それにもぐっときました。

他人との摩擦への恐怖。
それが彼にロボットへの道を歩ませた。
・・・と思いきや、それだけではなく。
他人との摩擦を恐れ、閉じ籠った彼を
外へ連れだした憧れのヒーロー。
子供の頃から憧れだったペコ。
いつも行き詰った時は助けてくれるヒーローを待ち、
心に憧れを抱いていた。
だから、
自分自身を解放して歩むことをしようとしなかった。
ペコは常に憧れのヒーローでなければならなかった。

でも、もう「先に行く」。

この最後の台詞。
短いけれどスマイルの劇的な心境の変化を
濃縮して表していて、感動しました。

二話もとても良かったです。



☆第三話
 「卓球に人生をかけるなんて気味が悪い」
 の感想です。

インターハイ予選、開幕。


もうインターハイ予選なのか。
最初は、その展開のあまりの速さに驚きました。

が、そんなことはどうでもいい。
今回も熱く、息を飲む緊張感に満ちた話でした。
毎話毎話、この物語のエネルギーには驚かされます。
気付くとあっさり飲み込まれている。
全神経が画面に集中させられている。
本当に凄いです。


で。
唐突ですが。
中学人留学生の孔 文革さんが好きです。
人生の全てを賭けて卓球に臨んできた、
そしてこれからも臨む、彼の姿勢が好きです。

また、スマイルも好きです。
一見クールでやる気がなさそうだけれど、
実は誰よりも才能に溢れ、熱い精神をもった、
そんな彼が好きです。

ただ、スマイルはまだまだ発展途上。
潜在的な才能は恐ろしいほどだけれども、
メンタル的な問題があり、
その点ではまだスタートラインに立ったところ。
どうも芯がしっかりと定まっていない印象がある。

・・・と思っていたら。
風間にそのようなプレースタイル、卓球への態度を
散々に批判されたスマイル。
発奮していつもとは違う顔を見せます。
そして勝利後、風間を見上げて一言。

「卓球に人生賭けるなんてナンセンス。
理解に苦しむ」
「気味が悪い」

おお・・・?これは・・・??
「卓球なんて暇潰し」という口癖のような言葉は、
彼にとってはそれはそれできっちりしたポリシー
なのかもしれません。
今後、その考えが変化するかどうかは分からない
けれど、今の彼にはこれが芯なのかも。

・・・となると、三回戦。

人生の全てを賭けて卓球に向かい合う孔と、
卓球なんて死ぬまでの暇潰しと言い切るスマイル。
この二人の初対戦。

これは・・・盛り上がる!

スマイルの鼻歌も盛り上がる・・・!

おお・・・スマイル凄い!

卓球に対して真逆の価値観を持つ二人の初対戦。
どうなるのかと緊張して見ていたら、
スマイルの化物ぶりを見せつけられました。
最後のあれはスマイルの悪い癖だな~と思った
けれども、しかし、あれが矯正されたら
一体どんなロボスマイルが出来上がるのでしょう。
怖いわ・・・。
怖いわ・・・。
スマイル素敵・・・。
そして孔も素敵・・・。
コーチに怒られて力ない返事する孔さん素敵・・・。

結局、この二人に首ったけにさせられた三話でした。


あと、一話からそうですが、
この話でも色々と面白い演出?というのかな?が
あって、そういう面でも楽しめました。
最初に卓球のラリーの音がリズムになっていくところ。
漫画のコマ割りのように画面が区切られているのに、
既に過ぎ去った時間のコマだけが動いているところ。
激闘のBGMがスマイルの鼻歌オンリーのところ。
色々と観ていて楽しかったです。


それから。
早々に諦めて海に行った人。
君、最高だよ!
いい!いいね!
海、いいよね!

と、思いました(笑)