「境界の彼方」第一話~第四話の感想です。
※ネタバレします。
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☆第一話「カーマイン」の感想です。
校舎の屋上のへりに立つ、
今にも飛び降りそうな女学生を目撃した。
思いとどまらせなきゃ!
説得しなきゃ!
秋人「とにかく、貴女のように眼鏡の似合う人が
死んではいけない!」
「要するに、眼鏡が大好きです!」
ああ、メガネブか。
と、一瞬、本気で錯覚しましたが、
よく考えたら秋人は眼鏡をしていないから
メガネ部には入部出来ないと思いました。
というわけで、秋人は伊達眼鏡をかけて
メガネ部に仮入部すべきだと思います。
オールニードイズ エムイージーエーエヌイー。
感想、終わり。
というのもなんなんで。
あとちょっと書く。
えーと。
主人公の神原秋人が半人半妖。
ヒロインの栗山未来が妖夢を狩る異界士。
未来は異界士として妖夢を狩らねばならないけれど、
未だ狩ることが出来ないでいる。
それは命を奪うことが怖いから。
で、練習台として不死身の秋人を毎日毎日
刺したり刺したりしている・・・と。
いや、なんかおかしくないか?
人外の、人とは似ても似つかぬ生物の、
その命を奪うことすら恐怖してしまう。
のに、
思いっきり同じ姿かたちの秋人は毎日殺しても平気!
いや、なんかおかしくないか?
不死身だからいいの!
致命傷を毎日与えても平気!
いや、なんかおかしくないか?
?
いや、まあ、おかしいのは嫌いじゃないよ!
・・・という感じで。
第二話からも期待します。
あ、あと、動きはやっぱり素晴らしいなと思いました。
☆第二話「群青」の感想です。
アパートに出る妖夢を狩るため、
行動に出た秋人と未来。
激闘と何度もの逡巡の末、
未来は初めて妖夢を狩ることに成功する。
その戦闘によって少し距離が縮まったと
思った秋人は、未来を文芸部に誘う。
が、彼女は即座に断りの言葉を口にするのだった。
美月「秋人」
秋人「ん?」
美月「変態」
秋人「どうしてそうなるんだ?」
むしろ、どうしてそうなると思わないんだ?
戦闘中に「特に眼鏡を守れ!」というようなことを
叫んだり、
初妖夢討伐後に気を失った未来を抱きとめて
「月下の眼鏡美少女」と真剣に呟いたり、
あと、怒涛の文芸部勧誘。
「眼鏡美少女が欲しい!」
「眼鏡美少女の眼鏡をビニールに入れてすーはーしたい」
という欲望のままに、夜だろうと朝だろうと昼だろうと、
所構わずしつこい勧誘を繰り返す!
これが変態でなくてなんだというのだ。
あと、いい加減にお前はメガネ部に入れ。
あ。
でも、メガネ部はメガネっ娘に萌えるんじゃなくて、
メガネを自らがして、メガネ自体を愛さないと駄目か。
むしろ人間はメガネのおまけくらいに考えないと。
あとスケスケメガネ開発が・・・あーもうめんどくさいな。
メガネがあればなんでもいいじゃないかメガネ!
あーしかし。
それにしても秋人の異常なまでの
未来への眼鏡美少女萌えは、
いや、分かるけれど、
未来が可愛いからよくよく分かるし、
私も大体が眼鏡っ娘大好きだし、
それに戦える女の子大好きだから、
未来は可愛い可愛いしたいけど、
あまりに可愛い可愛いし過ぎてて
ちょっとイライラするよぅ!
なんかちょっと苦手なんですよねー。
京都アニメーションの描く女の子って。
隙のない可愛さを振り撒くじゃないですか。
あざとい!あざとい!が、可愛い!みたいな。
ちょっと苦手なんですよねー。
そんでさー、それでも
「あざといが、ああ、可愛いなあ!」って
納得させられるのがまたこうイライラしちゃうっていうか、
なんだこの敗北感は!みたいになるのが
またあれなんですよ。
いや、完全に個人的な好みの問題というか、
妙な意地の問題というか、あれなんですけど。
ああ、しかし。
未来ちゃんは可愛いなあ!
くそっ!
そんな未来ちゃんは、
過去に人を殺したことがあるらしいですよ?
理由はまだ分からないけれど。
・・・ふむ。
まあ、そういうこともあるでしょう。
だって、彼女は、
完全に化け物にしか見えない妖夢を刺すことは
躊躇って躊躇って躊躇ったのちにやっと出来るけれど、
秋人は毎日毎日笑顔でぐさぐさ出来る子ですよ?
まあ、人くらい殺しちゃってることもあるんじゃないかな?
未来ちゃんの精神構造は二話になっても
意味不明です。
まあ、可愛いけどね!くそっ!
☆第三話「ムーンライトパープル」の感想です。
街に接近する強大な妖夢「虚ろな影」。
異界士協会は街の異界士たちに
「虚ろな影」への接触を禁じ、
通り過ぎるまで待機を命じた。
しかし、未来は一人、「虚ろな影」討伐に向う。
それは彼女の過去にある苦い記憶が原因だった。
未来の「人を殺した」過去の詳細が語られた
第三話でした。
「呪われた血」を受け継ぎ、
他の異界士からは距離を置かれている未来。
しかし、その彼女を引き取った家の娘・伊波唯は、
彼女を恐れることなく親友となってくれた。
だが、ある日、唯は「虚ろな影」に憑依され、
未来は本能的な恐怖から唯を殺害してしまう・・・。
そんな過去があったらしいです。
なるほどー。
それは色々と心に傷が残りますね。
ん?
待てよ?
しかし、そうすると唯を殺すはめになった原因は
妖夢であって、未来は妖夢を憎むようになるはず
では?
むしろ妖夢なんて一匹残らず駆逐してやる!的な
テンションになっていてもいいのでは?
それで人に対してはますます臆病になってしまうの
では?
なのに、今の彼女は、
「妖夢の命を奪うのが怖くてできません!」
でも、
「半人半妖の秋人先輩は日課で致命傷与えられます!」
・・・なんか、おかしくないか?
いや、待て待て。
もしかするとここには何か盛大な見落としがあるかも。
もしかするともしかすると秋人が特別なだけかも。
本当は彼女は妖夢に限らず、
何かにその刃を向けること自体を恐怖してしまう。
「命を奪う」行為自体に恐怖を感じてしまう。
けれど秋人だけは特別。
だって、彼は死なないから「命を奪う」ことにはならない・・・
とかいう理由ではなく、
秋人は眼鏡美少女を愛する変態で、
断っても断っても部活に勧誘してくる変態で、
金や御飯で関心を買おうとする下劣な変態で、
いつまでもどこまでも付きまとい、
今回に至っては夜に女の子一人暮らしの家の前で
張り込みをするほどの完全にストーカーの変態で、
あまりにも変態なのに自覚がなくてやばすぎると
初対面の瞬間に異界士の直感で察した未来が
ここは毎日刺しておこう!
きっと変態揃い踏みな秋人先輩は
それに興奮するに違いない。
そしてその自分の変化にいつかきっと悟ってくれる!
「ああ、俺は変態だったんだ・・・(解脱)」と。
・・・的なさ、理由があるかもしれないじゃん。
万が一くらいは、さ・・・。
いや、わかんないけどさ・・・。
とにかく最初で秋人を笑顔でぐさぐさしちゃったから、
話が理解出来なくなっちゃってるんだと思います。
あれは・・・本当に何でだろ?
まあ、でも、そんなことはさておき。
こういうファンタジー作品大好きだし、
不幸体質のキャラも重い話も大好きだし、
戦える眼鏡っ娘とか最高じゃん・・・ふへへ・・・
と思うので、段々と楽しくなってきました。
これからもっともっとファンタジーしてくれるといいなあと
思います。
☆第四話「橙」の感想です。
「虚ろな影」の創り出す幻影の中で、
唯の妹・桜から逃げ惑う未来と秋人。
このままどこへ向かえばいいのか。
どうすれば虚ろな影を倒すことが出来るのか。
何も分からないままに二人は走る。
異界士たちが「命が幾つあっても足りない」と
静観をきめこむほど強大な「虚ろな影」。
それに復讐の炎を燃やしつつ向かった未来。
しかし、完全にノープランで!
痺れます、未来さん!
何も考えてなかった!
その無謀な勇気、マジリスペクトっす!
・・・と、笑ったりしつつも、
けれど、虚ろな影の見せる不安な幻影や、
その後の激しいバトル、
未来と秋人の反発しつつ近付いていく交流の様子が、
なんだかとてもどきどきわくわくちょっときゅん・・・しました。
あー、私、この話好きかも。
いや、別に今までだって嫌いじゃなかったけど。
ただちょっと未来の精神構造がわけわからなかった
だけで。
綺麗な映像と滑らかな動きで描かれる
異能力バトル。
心に抱えるもののある少年と少女の
ボーイミーツガール。
ああ、いいですねえ・・・。
私、こういうの好きだわあ・・・。
この作品、色々と感想を見てみると、
あまり好感触でない方が多いのかなあという
印象がありますが、
私は三、四話ときて俄然楽しみになってきました。
まあ、確かに、突っ込み所は多々あると思いますし、
一話から貫かれる最大の違和感、
「何故、未来は秋人を初対面から躊躇いなく
刺しまくっていたのに、妖夢を殺すのが怖いのか」
という問題が今でも尾を引いていますが、
でも、そんなことはどうでもええ!
・・・いや、よくはない。
今回も、虚ろな影に憑依された秋人を
未来が刺せないと躊躇う場面で、
「いやいや、あんた初回辺りは毎日毎日
この人を笑顔でぶっ刺してたでしょー。
何で、今、ここで、躊躇う必要が!?」
と、盛大に突っ込んでしまい、
感動どころではありませんでした。
どうでもよくはないです。
・・・何ですかね。
あれさえなければ、
もう少しキャラの心理に近付けたり、
ストーリーに入り込めたり出来たかもしれないのに・・・
と毎回思ってしまうんですが、
あれはどうしてああなったんでしょう。
不愉快です・・・というより、不可解です。
うーん・・・。
あ、あと、他にもちょくちょく突っ込みたい部分も
あったりします。
今回だと秋人がどうやって未来の元に来たのか、
来れたのか、とか。
桜は何しに来たのか、とか。
何故抱きつくだけで秋人が元に戻ったのか。
そんな距離感だっけ、あの二人?
あ、眼鏡の力か。
眼鏡の力は最強なのか。
流石は眼鏡様だな!
眼鏡は素晴らしいアイテムだもんな!とか。
色々と不思議に思う部分はあります。
いや、しかし、私はそれでもこの話が、
というか、秋人と未来のストーリーが好きになってきたし、
先が気になります。
何だか二人が可愛いんです。
なので、これからもファンタジーバトルしながら、
ちょっとにやにや出来る二人のやり取りなんかが
あったらいいなあ・・・なんて期待してます。