えーと。
これからは「新世界より」、「PSYCHO-PASS」の感想に
加え、他の冬アニメの終了後感想、その後は春アニメの
開始後数回の感想をまとめて書いていきたい・・・・・・
と思います。
思うだけは思います。
「AMNESIA」全十二話、視聴後の感想です。
※ネタバレします。
◎「AMNESIA」
- AMNESIA クリアしおり4/Gift
- ¥525
- Amazon.co.jp
☆全話視聴後感想
ある日、目を覚ましたら記憶を失っていた主人公。
見知らぬ場所。見知らぬ人。見知らぬ何もかも。
自分のことすら何も分からない。
そんな彼女の前に、精霊・オリオンが現れ、
記憶喪失は自分のせいだと事情を説明する。
だがしかし。
オリオンは、
「記憶喪失は自分が君にぶつかったからなんだよね。
ごめんね。これから頑張ろうね!」
的なことを言うだけで、
結局、主人公は何も分からないままなのだった。
この駄目虫がっ!
と、私なら罵りたいところですが、
主人公はとにかく心が広くて優しくて素直・・・というか、
ひたすら流されるままに生きていく子だったので、
オリオンを責めることなく、彼の言う通り、
何も分からない世界で普通に生活しつつ、
記憶の欠片を探すことにしたのでした。
そして、ここから主人公ちゃんの、
素晴らしき「流され処世術」が爆発します。
自分の家も分からない。
バイトの仕事内容も分からない。
周囲の人の会話の意味も分からない。
けれど、普通に生活していく主人公。
家はなんとなーく人に教えてもらい、
バイトの内容もなんとなーく教えてもらい、
会話もなんとなーく相槌を打って
全てをなんとなーくこなしていく主人公。
ごく僅かの人にしか記憶喪失を知られないまま。
すごい。
すごいよ、流され処世術!
ほぼ「え・・・」とか「うん」とかしか言ってないのに、
普通に生活が出来ている!
なんかすごい!
だが、しかし。
主人公ちゃんの素晴らしい処世術は、
まだまだこんなもんではないのだ!
記憶喪失のまま、
流され流されるままに日々を送っていく彼女。
と、そこへ、確実に知り合いだけれど
自分は見知らぬ男の子が「恋人」だと迫ってくる!
相手にとっては自分は「恋人」。
でも、自分にとって相手は「見知らぬ人」。
どうする!?
流されるままに、
なんとなーく受け入れも拒絶もしない!
なんとなーく距離があって、
なんとなーく仲良くなって、
なんとなーくキスされちゃったりする!
でも恋人がどうかは分からない!
なんとなーく壁があるような、
でも微妙にいい感じのような!?
この絶妙な距離感。
うーん・・・何だろう。
何て言ったらいいのか分からないけれど、
凄くすごい。
だが、まだ終わりじゃない。
男の子と何となくいい感じになったすぐあと。
主人公ちゃん、車に轢かれる。
・・・!?
かと思いきや、不意に目が覚めて、
何故か違う男の子が「恋人」だと言ってくる!
意味不明。理解不能。
主人公ちゃんも戸惑います。
が。
主人公ちゃん、新たな彼氏にも、
受け入れも拒絶もせず絶妙な距離を保つ!
流されるままに!
前の男は・・・まあ、なんとなーく流しておけ!
そして、次の男となんとなーくいい感じになり、
でも恋人がどうかは分からない、
絶妙な関係を構築したあと。
主人公ちゃん、池で溺れる。
・・・!?
かと思いきや、不意に目が覚めて、
何故か違う男の子が・・・以下繰り返し。
そして。
毎度毎度、知り合いのような、友人のような、
恋人のような、でも見知らぬ人のような、
絶妙な距離を「彼氏」達と構築していく主人公。
はっと目が覚めて、
その度に違う人に「恋人だ」と言われ、
拒絶も受け入れもせず流されるまま。
すごい。
流されるままに生きていく主人公ちゃんの処世術、
凄くすごい!!
そんな風に、半ば感嘆しつつ、
そして、何故、毎回危ない目にあって目が覚めたら
違う人が恋人になっているのか、
何故8月1日からを繰り返すのか、
という謎に次第に興味が募って物語に引き込まれた
その頃。
ふと、気付くのです。
観ているこちら側も、
今では毎回「彼氏」が変わっても違和感を覚えず、
「あー、こいつが今度の彼氏ね」とすぐさま納得し、
むしろ前の方の彼氏を「こいつ、誰だったかな・・・?」
と忘れてすらいるということに!
いつの間にか、主人公ちゃんの流され処世術に
巻き込まれたような、不思議な感覚・・・!
すごい!
何て言ったらいいのか分からないけど、
凄くすごい!!
・・・そんな感じで。
こちらも流されるままに主人公ちゃんの
違う「彼氏」との恋愛模様を楽しみました。
色々ありました。
彼氏の熱烈なファンたちに嫌がらせをされたり、
水と水と水の選択肢を突きつけられたり、
あとは檻に入れられたり檻に入れられたり
檻に入れられたりもしたっけな・・・。
あれは面白かった。
うん。爆笑した。
そうして。
最後の「彼氏」。
ウキョウという男性が恋人として現れた時、
全ての謎が解き明かされます。
実は、このウキョウさんが全ての元凶だったのだー!
えーと・・・。
そこの部分がちょっとよく理解出来なかったのですが・・・
多分、こういうことだと思う。
ウキョウと恋人だったけれど、死んでしまった主人公。
それに悲しんだウキョウは、
「また生きている主人公と一緒にいたい」
と精霊王ニール様に願います。
その願い通り、ウキョウはニール様の力によって
主人公の生きている並行世界に移動。
そしたら・・・
そしたら・・・・・・
生きている主人公のいる世界にはウキョウは
存在しなかったため、「異物」であるウキョウは
世界の理?に排除される。
すなわち、強制的に死亡させられる。
また世界を移動するウキョウ。
そこの世界でもウキョウは「異物」。
また強制的に死亡させられる。
またまた世界を移動するウキョウ。
そこの世界でもウキョウは・・・
またまた強制的に・・・・・・
以下エンドレス。
で。
果てしない繰り返しの末に、
主人公と自分が一緒に生きることの出来る
世界は存在しない、と悟ったウキョウ。
もう殺される苦しみは嫌だと
主人公を殺して自分が生き残ることを選択します。
けれど、主人公を殺して生き残っても
罪悪感に耐えられないウキョウは、
また別の世界に移動。
そして、また生き残るために主人公を殺害。
でも耐えられず、また別の世界に移動。
そして、またまた生き残るために・・・
絶えられず、またまた別の世界に・・・・・・
以下エンドレス。
えー・・・っと・・・・・・
これは・・・泣くところなんですか?
切なくきゅんとするところなんですか?
それとも・・・・・・突っ込むところですかいねえ!?
主人公と生きたいと願ったのに、
何故か主人公を殺して殺して殺しまくってるウキョウ。
もう世界を移動しなきゃいいのに!
罪悪感とか言ってまた殺しに行ったんじゃ
なんにもなりませんよ!
完全に目的を見失ってるよー!
しっかりしてー!!
ていうか。
ニール様がさあ!
「死んでしまった恋人とまた生きて一緒にいたい」
という願いを
「うん、わかった。叶える」
と聞き届けておいて、
エンドレスにウキョウを死なせるはめに追い込むって
どういうことですかねえ!?
何の嫌がらせ!?
何の拷問!?
何の地獄!?
そのうえ、ウキョウが苦しんで別人格まで作って
主人公を殺して殺して殺すはめになっても、
まだまだ世界移動いっくよー♪
ってどういうことですかねえ!?
止めてよ!
もう止めてあげてよ!
何の虐めですか!
ウキョウが何をしたってんだ!
おまけにおまけに、最後、
主人公の・・・よくわからん諦めない力によって
ウキョウの願いが叶えられた(?)あと。
ニール様「君のおかげでウキョウの願いが叶ったよ。
ありがとね。
ウキョウの願いは難しくって、
彼を何度も死なせるはめになっちゃった☆
悪いことしたなー。てへ☆
あと、君が記憶喪失になったのも、
世界を移動し続けたのも、
自分のせいだから☆
ごめんね☆」
お前が真の元凶かー!!
むしろラスボスかー!!
ふざけんなー!!
そして、説明が終わったあと、駄目虫ことオリオンが、
オリオン「ニール様が君を元の世界へ戻してくれるって!
どうしたの?嬉しくないの??」
「色々あったけど、楽しかったね☆」
「ほんと、楽しかったね☆」
「ニール様の言う通り、人間って面白いね☆」
こ、こいつ・・・。
いや、こいつら・・・!!
人を記憶喪失やエンドレス死亡地獄や
エンドレス殺害地獄やその他諸々の目に遭わせておいて、
「楽しかったね」とか抜かすのか!
最低だなー!
誰かー、殺虫剤!殺虫剤!プリーズ!!
・・・そんな感じで。
流されるままに生きるというのは、
実はすごい処世術である。
ということと、
精霊はとにかく関わるもんじゃない。
ということを、
ひたすらひたすら刷り込まれた作品でした。
なんか・・・突っ込みばかりで書いたけれど、
でも、ちゃんと面白く観てました。
悪意はありません。
自分としてはそのつもりなんだけど・・・。
色々と突っ込めて、
ミステリーな部分に興味を惹かれ、
更にイケメン達との恋愛も楽しめる、
幾つもおいしい部分のある作品でした。