「PSYCHO-PASS」第十二話の感想です。



※ネタバレします。



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☆第十二話「Devil’s crossroad」の感想です。


今回は、執行官の一人・六合塚弥生さんの

過去の物語でした。


かつては、シビュラ公認の芸術家として

音楽活動をしていた弥生。

しかし、活動を続けるうちに色相が濁り、

潜在犯として更生施設に収容されてしまう。

施設の中で色相の正常化に努める毎日。

そんななかでも音楽への情熱は持ち続けていたが、

シビュラからはギターを触ることすら許されなかった。

そんなある日、監視官が現れ、弥生に「適性があると

判定されたから執行官になれ」と告げる。




今までほとんど情報のなかった弥生さん。

その彼女の過去が初めて明かされました。


本来はシビュラ公認の芸術家として

音楽をやっていた弥生。


それだけでもう驚きだったのですが、


何故か色相が濁り、

何故か非公認の歌手に惹きつけられていて、

その歌手とすれ違ってしまったから執行官になった。


という流れがなんともいえない感情を掻き立てました。


なんだろうなあ。


まず、「シビュラ公認の芸術家」という存在。

それがもう、なんともいえない違和感でした。


芸術って公認されてやるものなんですか?

それって芸術なんですか?

芸術って、特に音楽って、完全な偏見かもしれないけれど、

どこかに反社会性があるから輝くものなんじゃないん

ですか?

音楽っていったら

「社会なんてクソだぜ、ベイベー☆(タトゥー&ピアス)」

みたいなイメージが・・・。

偏見ですね、ごめんなさい。


しかし、公認されてやる芸術って、

それはいかほどの価値があるものなんだろうか。

いや、芸術は価値とかいう問題じゃないだろうけど。

いやでもしかし、「公認」って。

精神的に正しくてクリーンな音楽だけしか許されないって・・・。

どんな歌詞でどんなメロディーならOKなんだろうか・・・。

うーん・・・。

唱歌的ロック・・・とか??

わらべうた的パンク・・・とか??

あ、でもわらべうたは怖いのもあるから駄目かなあ・・・。


それはともかく。

そんな「公認」芸術家の弥生が「非公認」のリナに惹かれて、

彼女と音楽をやりたいと望んでいた事実。

「正当」なものが「不当」なものに惹かれてしまう。

憧れてしまう。

一緒に音楽をやりたいと願ってしまう。

それって・・・どうなの?


そのうえ、「正しい」弥生が更生施設に収容され、

「正しくない」リナがその間もずっと活動していた。

弥生が独房でギターに触れもしないでいる頃、

リナは大勢の観客を熱狂させていた。

この状況。

これって・・・どうなのよ??


なんだか・・・なんと言っていいのか分かりませんが、

気持ちの悪いねじれのような感覚を覚えます。

なんともいえない・・・この・・・矛盾のような感覚。



それから弥生とリナの再会と決別。

弥生は

「リナと楽しく音楽をやれればよかった」

「リナを止めたい」

と体制の中で生きることを選択し、

リナは

「楽しいだけじゃダメだ」

「世界を変えるレジスタンスになる」

と反体制で進むことを選択する。


これ自体は二人の思想の違いだから何とも言えませんが、

「公認」の弥生が「潜在犯」の「執行官」として落着き、

「非公認」のリナが弥生の施設収容を機に

反体制のレジスタンスとして音楽を続けようと

決意したというのは・・・。


なんというか・・・。


なんともいえない・・・。


なんともいえない

このシビュラの相変わらずの無能感!!


シビュラ判定、間違い過ぎでしょう・・・。

貴方の判定のせいで潜在犯が一人増え、

レジスタンスが増えましたよ・・・。

おかしいでしょ。

まあ、いつものことだけど・・・。





そんな感じで。

いつものようにシビュラのポンコツ加減に

相も変わらず呆れました。

もうなんともいえないこの気分。


あ。

あと、弥生さんのことが分かって良かったです。


それと。

狡噛さんは、名前通りに狡いタラシテクを持っているん

だなあ・・・と、ちょっとびっくりしました。

意外と・・・たらしっぽいよね。