「Fate/Zero」第二十三話の感想です。



※ネタバレします。


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☆第二十三話「最果ての海」の感想です。


切嗣と綺礼。

セイバーとバーサーカー。

そして、ライダーとアーチャーの最終決戦。



いよいよ最終決戦の火蓋が切って落とされました。


切嗣は綺礼と。

セイバーはバーサーカーと。

イスカンダルはギルガメッシュと。

それぞれがそれぞれの戦いに挑みます。



今回はそのうちの一組、

イスカンダルとギルガメッシュの戦いが中心の話でした。


戦いの前に杯を交わし、

互いの相違を確かめ合う(?)二人。

イスカンダルは「盟友にならないか」と誘い、

ギルガメッシュは「王は二人も必要ない」と拒絶します。

臣下との絆を中心に据える王と、

自分一人が高みに輝く王。

どう足掻いても手を取り合うことのない二人。


その戦いはすぐに始まりました。


そして卑怯くさい(笑)


とても卑怯に満ち溢れた戦いでした(笑)


いや、分かってはいるんです。

それは武器の一つのようなものだって。

ランサーには魔法の槍(名前忘れた)。

セイバーにはエクスカリバー。

それぞれがもっている道具の一つだって。


だけど・・・。


たった一人で佇むギルガメッシュ相手に、

あの大軍勢「アイオニオン・ヘタイロイ」が

うわーっと波のように押し寄せていく様は・・・。

たった一人をそんな大勢でぼこる気!?と、

なんだかとても卑怯な気がしてしまいました。

いじめ、よくないよ!?


と、しかしそこでギルガメッシュ様が謎の鍵を。


「乖離剣エア」!

「天地乖離す開闢の星(エヌマエリシュ)」!

森羅万象を崩壊させるぞ!


一瞬のうちに飲み込まれる大軍勢。

バラバラと壊れ落ちるアイオニオンヘタイロイの結界。


えええーっ・・・。

たった一撃・・・っていうか、かざしてるだけで!?

卑怯くさい。

これは卑怯くさい力。


なんとも卑怯くさい宝具相手にどうしようもなく、

臣下を力にする王イスカンダルは、その力を削がれ、

たった一人、丸裸にされてしまいます。


どう見ても負け戦。

圧倒的な死の予感。


ここでイスカンダルがウェイバーに問いかけました。

「臣として余に仕える気はあるか?」

その言葉に

「貴方こそ僕の王だ。(略)同じ夢を見させて欲しい!」

と泣きながら答えるウェイバー。


うーん・・・。

感動的なシーン。

なんだけど、何故か素直に感動できない私は捻くれ者。

なんだかねー。

ライダーって私、好きと嫌いが混在しちゃうんだよねー。

「友」と言っておきながら「臣として仕えるか?」とか言ったり、

自分の見果てぬ野望に臣下を巻き込んでおきながら

叶わない理想に周囲を巻き込んだセイバーには

説教しちゃったり。

そういうところ、なんだかちょっともやっとするです・・・。

でも、見果てぬ大地を常に求め続ける、浪漫に生きてる所

とか、ウェイバーを懐深く導く所とか、人として器の大きい

所とかは大好き。

うーん・・・。


つまり、何が言いたいかっていうと、

ウェイバーとのやり取りはちょっとうーんと思ったけど、

その後のたった一人でギルガメッシュに突っ込んでいく姿とか、

ウェイバーの命を救うために「臣下として王の姿を後世に

語り継げ」と命令したんだと痛感させられる場面は大好きで、

ライダーめ、卑怯な。

どうしても嫌いにはなりきれないし、

その大きさと潔い生き様には惹かれてしまう。

卑怯なー!

いや、別に嫌いになりたいわけじゃないけどー!


そして、ライダーが消滅する直前に

「また幾度なりとも挑むがいいぞ、制服王。

時の果てまで、この世界は余さず俺の庭だ。(略)

ここは決してそなたを飽きさせることはない」

と声をかけるギルガメッシュ。

一人残された何の力もないウェイバーの

「僕は生きろと命じられた(だから仇を討とうとすることは

出来ない)」

という言葉に

「忠道大義である。ゆめ、その在り方を損なうな」

と見逃すギルガメッシュ。


なんと、なんたる、大いなる卑怯なー!!

今まで散々、自己を追及する無垢な(?)宗教者を

最低な愉悦の道に引きずり込んだり、

ちょっとストーカーなだけで一途に頑張るおじさんを

残酷な目に遭わせて笑いものにしたり、

人として最低最悪なことをこれでもかとやってきたのに、

ここでそんな大きさを見せつけるとか!

惚れるだろ、ばかやろー!

なんと卑怯な金ぴかさんだ!!

ていうか、

前から思ってたけど普段着の時に髪を下ろしてるのは

とても卑怯だよ!?いつもそうしてればいいのに!



 

そんなわけで。

卑怯なほどに人を惹きつけてやまない征服王は、

生き様にふさわしい豪快な戦いぶりで消滅し、

それを上からながらも尊いと認めた英雄王は、

何だかとても格好良く見えて卑怯でした。


つまり、あれよ。

イルカンダルもギルガメッシュもウェイバーも

みんな格好良くて感動したってことよ。


なんて卑怯なやつらだよ!