「TIGER&BUNNY」第十六話の感想です。




※ネタバレします。要注意。


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☆第十六話「Truth lies at the bottom 

  of a well.」  の感想です。


ルナティックさんの壮絶なご家庭に戦慄した話。




最初は笑って観ていました。


ルナティックさん、

すっかり「HERO TV」の一員として受け入れられてる・・・!

資料率稼ぎに貢献することを期待されてる・・・!

別にヒーローじゃないし、契約もしてないし、

ただのボランティア活動(?)なのに・・・!!(笑)


とか何とか。


最初はそんな感じで観てました。


でも、途中から、

ルナティックことユーリさんの大変な半生が明らかになって、

その壮絶さに言葉を失いました。


ユーリの父はレジェンドで、

しかも能力が減退したレジェンドは荒れていって、

酒浸りになって妻を殴り、止めに入った息子のユーリも殴り、

それが日常だった・・・。


うわー。

重い。

父親があのレジェンドという時点で大変なのに、

更にそのヒーローの中のヒーローが完全に落ちぶれて

自分の母親と自分を殴るのが日常なんて・・・。

ユーリさん、辛い。


しかし、それだけでは終わらなかった。


ある日、いつものように母親を殴りに殴る父親。

ついにユーリは能力を使用して父親を殺してしまう。

すると今度は母親が精神を病み、レジェンドが生きているという

妄想の中で生活するようになった。

時折ユーリの言葉で正気を取り戻しても、

夫を殺したユーリを呪い、罵倒するばかり・・・。


で。

恐ろしいことに、これが現在まで進行中。

母親に「死神」とか「私も殺すのか」と罵倒されるユーリさん。

でも同居してるユーリさん。

そして昼は裁判官、夜はルナティックとして精力的に活動する

ユーリさん。

なんという・・・。


あの見事な共依存夫婦に振り回されつつ

よくぞここまで立派に育ったね!

凄いね!

ユーリさん、凄いね!

今まで馬鹿にしてごめん。

グローブとか言って本当にごめん。

でも、最後の怪しいお店に顔から出てくるところは、

恐怖の演出を一生懸命考えたんだろうなーと思って

爆笑しちゃったよ・・・。


えーと。

そんな感じで、ユーリさんの半生が想像以上に重く、

ルナティックに対して随分と印象が変わりました。

まさかレジェンドが父親とは思わなかった。


で。

もう一人、レジェンドに特別な思いを抱いている人が

いたんですが。

この人も今回大変でした。

主人公の虎徹さんです。


日に日に短くなる能力発動時間。

何とか隠してはいるものの、もう限界が近い。

不安な自分を奮い立たせるのはレジェンドへの憧れだけ。

しかし、ベンさんに呼び出されてレジェンドの能力減退、

八百長について知る。

「まだやれる」と言い張ったものの、犯人に返り討ちにされ、

「ヒーローやめろ」と貶される始末・・・。


あー・・・。

ああー・・・・・・。

全てのものが辞めろと虎徹に囁いてるよー・・・。


ていうか、ベンさんは何でヒーローズバーを

話し合いの場所に選んだんでしょうか。

ヒーローに限りない愛着とプライドを持ち、

レジェンドを尊敬してやまない虎徹にとって、

あそこは逆効果だったと思うんですけど。

憧れのレジェンドのお酒やコーラを飲みつつ、

「レジェンドは実は八百長野郎だったんだー・・・」的な話。

いやいや、そりゃまとまる話もまとまらんでしょう(笑)

気を遣ってるのか嫌がらせなのか不明なベンさん(笑)


それはともかく、虎徹のヒーローとしてのプライドは

もうボロボロのように見えます。

引退の二文字がはっきり頭をよぎるような状態。

これから虎徹は決断を迫られるのかもしれません。


そして。

そんなルナティックと虎徹を尻目に、

一人絶好調なバニーさん。

ふぅー!!

流石だぜ、バニーちゃん、愛してるー!

周りの空気はおかまいなしにルンルンだぜ、いえーい!


いや。

気付いてはいると思います。

虎徹の様子がおかしいことに。

だから主役なのにわざわざ会場から出てきて

ドリームがうんたらな話をしたんだと思います。

でも、多分それ以上は聞かないし聞けないし、

虎徹も話さないし話せないんだと思います。

大分近くなったようだけど、まだ距離があるコンビ・・・。


でも、「小さいな」発言はちょっとまずかったと思うよ・・・。

そのあと「叶うといいですね」って言ってたから、

本心ではないと思うけど、一瞬イラッ☆ってするよ。

これも気を遣っているのか、はたまた嫌がらせなのか(笑)


まーでも、今は絶好調でもバニーちゃんにも

いや~な雰囲気があからさまに漂ってますけどね!

あー、早く鬱展開とやら来ないかなー!!




そんな、誰も彼もが重いものを抱えた回でした。

とても大好物な感じでした。

うふふ・・・。



それにしても。

時の流れというのは残酷ですね。


「ありがとう!マーベリックおじちゃん!!」

「(娘にカッコイイと言われたい虎徹の夢は)小さいな(真顔)」


ああ、昔はあんなに可愛かったのに・・・!!


レ「もし悪い奴を見かけたら、見て見ぬふりをしてはダメだぞ」

レ「悪を懲らしめる強い男になるんだ」

ユ「うん」

ユ「タナトスの声を聞け!」


ああ、昔はちゃんと人語で会話が出来たのに・・・!!


「レジェンドかっこいい」

「レジェンドかっこいい」


ああ、うん。

若干一名、昔から変わらない男がいたよね(笑)


いや、しかしバニーちゃんとユーリさんの変わり様はねえ・・・。

人生の悲哀を感じる・・・。

いや、今のバニーちゃん大好きだけど。