泣かないで、泠呀様。
「裏切りは僕の名前を知っている」。
最終回まで観終わった後の感想です。
※ネタバレします。要注意。
◎「裏切りは僕の名前を知っている」
- 裏切りは僕の名前を知っている 限定版 第1巻 [DVD]/保志総一朗,櫻井孝宏,井上麻里奈
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これまでの長い戦いのすえ、
最終話「心ヲツナグモノ・・・」で変化が起こりました。
愁生は他人に関心が持てるようになり、
ずっと作業だと思っていた食事も楽しめるように
なりました。
九十九は愁生と友情を深めることが出来ました。
また、黒刀と焔椎真も不器用ながら
友情の一歩を踏み出しかけ、
弟とベッタリだった十瑚ちゃんも、
他の男性と語りあえるくらいの距離が
出来たようです。
今まで復讐に全てを捧げてきた千紫郎は
新たな道を模索し始め、
夕月とルカも今までより強く心を通わせ合えるように
なりました。
戦いを通して、黄昏館の人々の心が繋がり合い、
絆が生まれ、とても素晴らしい最終回・・・
な訳あるかぁあああああ!!
いや!
いやいや!!
他にやることあったでしょおおお!!?
戦いの終結とか、
夕月が男に生まれてきた理由とか、
過去に泠呀が惨状を引き起こして消えた理由とか、
天白と泠呀の確執の終結とか、
夕月と奏多に生まれた距離の解決とかさあああ!!
いろいろいろいろあったでしょ!?
何さらっと「皆仲良くなりました」で終わってんだよおおお!!
・・・そんな、そんな最終回でした。
まあ、そんな所もこの作品らしいと言えばらしい気も・・・
いや、どうだろう・・・んー・・・しなくもないので、
納得は出来ないけれども笑えたからいいような感じもします。
しかし。
しかし。
一方では何とも言えない気持ちがあります。
泠呀様こと奏多さんの扱いの酷さに!!
結局ラスボスとしても夕月の兄的な存在としても
物凄く中途半端。
最終回の見せ場・・・あったような別に必要なかったような。
そして、最後まで一人ぼっちエンド。
うっ・・・奏多さんってば・・・
どうしてそう最後まで笑いを提供してくれるの!?
究極のボケ体質を持つ泠呀様。
思えば一話から奏多さんの魅力に取り憑かれて
いました。
普通の話からおもむろに
「環境破壊が進んでるから人間リセットしたいよね」
という話に持って行ったあの時。
あの時から既に私の心は奪われていました。
その後も着々とボケとして進化を続け、
ある時は
「上級悪魔の結界の中に何故か入り込んでいる一般人」
という無茶な設定で登場し(騙せるとでも思ったのか!
と思ったら、案外騙せた)、
その後「実は敵の親玉でした」という衝撃のネタばらし、
よりも衝撃的なコスプレで登場したりもしました。
またある時は、
わざわざ地獄から召喚した悪魔と夕月の間に割って入り、
何故か夕月を守りまくりました。
「おいおい、何のためにそこの悪魔を召喚したんだよ」、
と恐らく初対面のツヴァイルト達にも思われていただろう
その当然の疑問に対し、
「お前を利用するから今は守ってやってるんだ」
という滅茶苦茶な言い訳もしました。
「これから貴方を利用する気がありますよ」なんて
親切に教えてくれるラスボスがどこにいるんだ。
あ、泠呀様か。
ちなみにこの時のコスプレも気合入りまくってました。
そして最終決戦では、
ラスボスのはずが何だか知らないうちに
脇役の脇役に引きさがり、
夕月とルカの愛を見せつけられたうえ、
結局地獄(?)の城に一人ぼっちで寂しそうにしてました。
・・・ああ、泠呀様。
そんな貴方が大好きです。
千年もの間、戦ってきた。
しかし結局何が気に入らなかったのかはっきりしない。
そんな貴方が大好きです!!
そんなわけで。
とにかくとにかく泠呀様こと奏多さんが
好きで好きで面白くて好きでたまらない作品でした。
終わってしまって寂しいです。
二期出来そうに終わってたけど、多分ないと思います。
多分奏多さんはずっと一人です。
ああ・・・可哀想な奏多さん!
そこが素敵な奏多さん!!