帰宅途中に、横断歩道を一輪車で横断している
小学生を見た。
横断歩道を渡りきり、絶妙なバランス具合で
左折して一輪車のまま去っていった。
何故、自宅に戻るだけだろうに一輪車なのかは
不明。
「ああ、そういや昔は一輪車とか乗ってたなあ」
昔を思い出した。
そういや、一輪車だけじゃなくて、自転車にも
ハマってた時期があった。小学生の一時期、
意味もなく毎日自転車て近所を走り回った。
どこに行くアテがあったわけでもなく、ただ
ひたすらに走り回った。毎日毎日近所の
道をぐるぐるぐるぐる回った。
今思うと少し危ない子供だったかもしれない
気もしないではない。
でも当時は楽しかった。
昔を思い出し、ああ、それであの少年も一輪車
で家に帰るんだな、と思ったらなんだか切なく
なった。
だって、多分今私は一輪車に乗っても自転車で
近所を走り回っても楽しくない。子供の頃に楽しかった
ことが今は楽しくない。今は夏休みの時期が来ても、
クリスマスが来ても、蝉の抜け殻を集めても、
12時過ぎまで夜更かししても、バスの降車ボタンを一番
に押しても、夜に街に出かけても楽しくない。
ああ、大人になるってつまらない。
楽しいこと一つ一つ失ってくなんて・・・と思ったら切なく
なった。
だから、これからは一輪車に乗って帰宅するのが
楽しい大人になることを目指すようにしようかしら
どうかしら。