アレルゲンの克服。
本当は、巣立つ前にしてやれたらよかった。
とにかく、除去。体調の維持のためにがんばった。
そんな18年。
途中から、完全除去から慣れさせるへ治療はシフトしたけれど。
騙せる幼児期ならいざ知らず、食べるとつらい死にかけたことも何回かあるし、とにかく体調が悪くなるのがわかった上で食べ続ける苦行を思春期、反抗期がやりきれるわけもなく。
親も、続けるには負担が大きくてすぐに挫折した。
食べたくもないゆで卵や美味しくないクッキーを
作り続け、耳かき一杯の混入を続ける負担、明らかに体調崩す我が子を見るつらさ。
同時進行で、中学、高校、大学と受験勉強や毎日の学校生活の負担が重くのしかかってくる。
ただでさえ、毎日頑張っている。
その上さらには、あまりにかわいそうだった。
だって、弁当作ればいいだけでしょう?食べられるおやつたくさんあるよ。工夫でなんとでもなるし。
取り寄せたら、あるし。働けば稼げるから買うよ
と、私は無理に食べさせ続けることから逃げた。
たまに、病院で少し食べさせることくらい。
微量では、死なないことの確認くらいしかできなかった。それも、その時点ではの。
たらればを言ったら、きりがないけれど
ゆとりある専業主婦のお母さんなら頑張れたかもしれない、生活費を稼ぐフルタイム残業ありの母には
時間も、お金も、心のゆとりも足りなかったよね。
チャレンジさせて、病院にいつでも走れるそのゆとりがなかったがためにやりきれなかった。
すまない、我が子。
かわりに、食べられるものを見分ける、作る、調べる、聞く、持参する。そこは事あるごとに一生懸命教えた。
きっと、お付き合いにはいろいろ影響があるだろう
不便なことや損することも出てくるかもしれない。
そこを理解した上で、好きになってくれる人たちは
これまでもいたし、これからもきっと出てくる。
持ち前の賢さをフル活用して、そういう人たちを大切に元気に生きていってほしい。
まだ、騙せるうちに公文の英語とアレルギーの減感作はやれるだけやったほうがよい。とくに、除去がちゃんと守れる賢いタイプは。騙せる期間が短い。
そして、やり直しはきかない。