アンプティサッカー偏④
中学2年生が体験にきました。
まだ幼くておとなしい少年でした。
今までサッカーをしていたのですが、
交通事故に遭って左足を失ったことで、
サッカーができなくなってしまったそうです。
早速、練習に入ってみるとみんなは驚きを隠せませんでした。
元々サッカーをしたこともあり、止める・蹴るという技術的はもちろん、
スピードもすごくあり、ドリブルはチームで一番上手でした。
即戦力になれると確信しました。
本人も「やりたい」ということで入団が決まりました。
サッカーが大好きな少年で、
今まで義足をつけてみんなと練習をしていたそうです。
リフティングもすごく上手でした。
義足をつけては試合には出られないので
悔しい思いをしていましたが、
アンプティサッカーと出会って、
自分の居場所を見つけられたと言っていました。
彼が足を失ったときの絶望感や喪失感は
想像を絶するものだと思います。
それでも自分で何かを見出そうとしているのは
素晴らしいなと感じていました。
彼もまた大きく自分の人生が変わったことだと思います。
そして私も今まで自分がサッカーをできていたことは
当たり前ではないということを改めて気づかされました。
彼が入団をしてからは攻撃力がすごく上がりました。
エースの負担も軽減できるようになりました。
そんな彼は入団当初から「日本代表に選ばれたい」
とずっと言っていました。
彼の実力からして遠くない未来だと思っていました。
そして彼は自分の夢を実現します。
日本代表としてワールドカップに出場しました。
足を失っても、夢や目標を諦めずに追いかけることで
叶えられたのだと思います。
私も自分ごとのように嬉しい瞬間でした。
アンプティサッカーでは一つ一つの貴重な出会いがあったからこそ、
私を成長させてくれたのだと思います。
アンプティサッカー偏⑤へつづく
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