アンプティサッカー偏③
6月から始めたアンプティサッカー。
11月には、初めての全国大会に出場しました。
競技人口はまだ少なく、全国に8チーム(現在は10チーム)しかありません。
参加人数が少ないチームは合同での参加となり、
今回は6チームが出場しました。
レギュレーションは、1日目に2組に分かれての予選リーグ。
2日目には、各組上位2チームによる決勝トーナメントが行われ、
残りのチームは順位決定戦に臨みます。
会場は神奈川県の富士通スタジアム川崎。
始めたばかりの私はゴールキーパーとして、まだまだ力不足でしたが、
大会に参加できることに胸を高鳴らせていました。
会場に着くと、すでに大会の準備が進められていました。
アメリカンフットボールも行われる大きなスタジアムで、
「こんなに良い環境でプレーできるのか」とワクワクしたのを覚えています。
今まで自分のチームの選手しか会ったことがなかったため、
初めて会う選手ばかりで少し緊張しました。
それでもやる気に満ち溢れていました。
いよいよ、私たちのチームの試合が始まります。
そして私はスタメンに選ばれ、デビュー戦を迎えました。
相手はいきなり優勝候補のチーム。
相手選手の情報は全くなく、どんなサッカーをするのかも分かりません。
それでも「やるしかない」という気持ちでした。
試合が始まると、さすが優勝候補というだけあり、
個々の能力が非常に高く、試合は相手のペースで進みました。
片足とクラッチでプレーしているとは思えないほどのスピードと技術でした。
攻め込まれる時間が多く、私とディフェンス陣で必死にゴールを守りました。
カウンターで何度かチャンスを作り、前半は0-0で折り返しました。
相手のシュートを何度も止めるうちに不安は薄れ、
「チームの勝利に貢献したい」という気持ちが強くなっていきました。
後半も相手ペースが続き、粘り強く守っていましたが、
攻め込まれる時間が長く続き、ついに失点しました。
「まだ時間はある!切り替えていこう!」
私は後ろからチームメイトに声をかけ続けました。
何度かチャンスを作るも決めきれず、
試合はそのまま終了しました。
デビュー戦はほろ苦い結果となりました。
続く2試合目に勝てば、決勝トーナメント進出が決まります。
私はベンチから仲間を応援しました。
見事に勝利を収め、グループリーグ2位で決勝トーナメント進出が決定しました。
大会2日目、初戦の相手はもう一つのグループの1位。
こちらも優勝候補のチームで、
アンプティサッカーを日本で広めた立役者の一人であり、
日本を代表する選手が在籍していました。
チーム全体の守備力が高く、エースがチャンスを生み出す。
シュートも強烈で、簡単には止められません。
そんな相手との試合で、私は再びスタメン出場の機会を得ました。
一進一退の攻防が続き、守備ではディフェンスと連携しながら粘り強く戦いましたが、
前半に失点し、苦しい展開になりました。
しかし後半、私たちのチームのエースがゴールを決め、同点に追いつきました。
「これは、もしかしたらいけるかも!」
そう感じるほど勢いが出ていました。
しかし、相手のエースも黙ってはいません。
個人技から放たれる強烈なシュートを何度も受け、
私も必死に守りましたが、再び失点していまいました。
結果は1-2で惜しくも敗戦となりました。
悔しさはありましたが、「せめて3位に」と気持ちを切り替え、
チーム一丸となって3位決定戦に挑みました。
私は前半をベンチで応援し、後半から出場しました。
準決勝の敗戦を引きずることなくプレーし、
見事勝利を収めて3位で大会を終えました。
この大会を通して、さまざまなことを感じました。
まずは多くの観戦者の中で、プレーやできたこと。
会場の熱気や温かさを感じられたこと。
声援やどよめきなどを体感できたことは本当に良かったです。
これまで続けてきたサッカーとはまた違う感覚があり、
同じ障がいを持つ仲間たちと競い合うことが刺激になりました。
他の選手のプレーから学ぶことも多く、
ピッチ内外でのスタッフやボランティアの方々の
姿勢にも心を打たれました。
仲間意識や助け合う心の素晴らしさを実感しました。
初めて会う選手ばかりの中でも、
気さくに話しかけてくれる人たちのおかげで、
すぐに打ち解けることができました。
人の温かさを感じられた大会であり、
「アンプティサッカーを始めて本当によかった」と心から思いました。
現在は対人支援の仕事をしていますが、
この経験がなければ今の自分はなかったかもしれません。
それほどまでに、アンプティサッカーは私の人生を大きく変えてくれました。
アンプティサッカー偏④へつづく
🌈現在、あなたのお悩みを解決するための
無料相談・体験セッションを募集中です!
下記のLINEからお気軽にお申し込みください✨
最後まで読んでいただき、ありがとうございました🌟

