アンプティサッカー偏②

 

チームには高校生の選手がいました。

今回は、その選手について綴らせていただきます。

 

彼はジュニア時代からサッカーをしており、

その頃の動画を見せてもらいましたが、

とても上手な選手でした。

 

しかし、中学生のときに悲劇が訪れます。

 

骨盤の右側に腫瘍ができ、摘出手術を受けることになったのです。

その際、骨盤も一部取り除かなければならず、

歩くことも難しくなり、日常生活にも大きな支障をきたしました。

 

当然、サッカーはもうできません。

 

サッカーが大好きだった少年にとって、

それは過酷な試練だったと思います。

「絶望感」に襲われ、「希望」を失ったことでしょう。

 

私自身も中学生のときに大怪我をして、

「もうサッカーはできないかもしれない」

と医師から言われた経験があり、

彼の気持ちが痛いほどわかりました。

 

そんな彼を救ったのが、アンプティサッカーでした。

「もう一度、大好きなサッカーができる!」

その喜びと希望に満ちた姿は本当に輝いていました。

 

彼は「必ず日本代表になる」と公言しており、

実際にプレーを見ると、テクニックもシュート力も抜群で、

チームのエースにまで成長していきました。

私は彼なら日本代表に入れると確信しました。

 

もともと左利きのプレイヤーだったため、

病気で右側を失っても左足を活かせたことが救いでした。

 

また、勉強にも非常に熱心で、

将来は薬剤師を目指していました。

 

高校では、数人しか入れない特進クラスに所属していました。

私の高校時代とは大違いです。(笑)

 

しっかりと将来を見据えて努力する姿は力強さを感じました。

大学受験期には大会への参加が難しい時期もありましたが、

彼は目標に向かって真っすぐに努力を続けました。

 

そして見事、薬学部のある大学にストレートで合格。

 

大学では研究などで練習に来られないこともあり、

新しい環境で戸惑いやもどかしさを感じたこともあったでしょう。

 

それでも彼は努力を重ね、国家試験にも合格して、

現在は薬剤師として活躍しています。

 

さらに、アンプティサッカーでも日本代表として

ワールドカップに出場しました。

その活躍を私は心から祝福しています。

 

 

 

彼が高校生のときからなぜそこまでできたのか。

それは「明確なゴール設定」があったからです。

 

ゴールから逆算し、小さな目標を立てて行動していたことです。

それを一つ一つクリアしていくことで、自己効力感も上がっていきます。

 

結果を出す人ほど、やることが明確になっているのです。

 

目標を持っても行動を続けるのは容易ではありません。

それを高校生のときから実践していた彼は、本当に素晴らしい人です。

 

私もコーチングをする際に、彼の姿勢を大いに参考にしています。

 

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最後まで読んでいただき、ありがとうございました🌟