アンプティサッカー偏①

 

みなさんは、人生を180度変えるほどの

出会いを経験したことがありますか?

 

私は39歳のときに、まさにそんな出会いをしました。

それは、これまでの価値観が大きく変わる出来事でした。

 

私が出会ったのは「アンプティサッカー」

という障がい者サッカーです。

 

おそらく、まだご存じない方が多いと思いますので、

少し説明をさせてください。

 

「アンプティ」とは「切断者」という意味で、

事故や病気などで手足を失った人がプレーできるサッカーです。

 

アメリカでは、もともと軍人のリハビリの一環として始まり、

それが世界各地に広がっていきました。

日本では2010年から国内での普及活動が行われています。

 

競技は小学生サイズのコートで行われ、

フィールドプレイヤー6名とゴールキーパー1名の

計7名で試合をします。

 

国内では年に2回の全国大会が開かれ、

ワールドカップも開催されます。

 

足を切断した選手がフィールドプレイヤーとなり、

片足で「走ること」「蹴ること」を行います。

選手は「クラッチ」と呼ばれる杖を使い、

片足で体を支えながらプレーします。

 

一方、手を切断している選手はゴールキーパーを務めます。

使用できるのは切断していない方の手と

両足を使うことはできます。

ペナルティエリアの外に出ることはできません。

 

基本的なルールは以上となります。

 

どうやって出会ったかと言うと

ある日、私がインターネットを見ていたときのことです。

障がい者サッカーの記事が目に留まりました。

 

それまで「アンプティサッカー」という競技の存在を知りませんでしたが、

読んでいくうちに強い関心が湧いてきました。

 

私はこれまで健常者とともにサッカーをしてきましたが、

「もし自分が同じ障がいを持つ仲間とプレーしたら、

どんな気持ちになるのだろう」

そんな思いが浮かび、胸が高鳴りました。

 

調べてみると、大阪で活動しているチームがあることを知り、

代表の方にコンタクトを取りました。

 

実際に会って話を聞いていると、

ちょうど大阪で大会が開かれるとのことで、

「一度観に来ませんか」と誘われました。

2日間の大会でしたが、私はチームの活動もあり、

1日だけ観戦することにしました。

 

当日、会場に到着して試合を観た瞬間、

驚きしかなかったです。

 

片足でクラッチを支えながら走り回る選手。

片手だけでゴールを守るゴールキーパー。

その姿は、想像をはるかに超えるものでした。

 

サッカーと同じように激しい攻防、

力強いシュート、仲間との連携など。

どれもが迫力があって純粋に楽しそうだと思いました。

そして「この中に入ってプレーしたい」と感じました。

 

大会終了後、再び代表の方と会って、

私はチームに入部することを決めました。

 

ゴールキーパーの経験はなかったので不安もありましたが、

それ以上に新しい挑戦への期待が大きく膨らんでいました。

 

チームでは月に2回ほど練習を行っており、

私は初めての練習に参加しました。

 

 

 

高校生から高校生から社会人まで、

年齢もさまざまな選手たちが集まっていました。

 

スタッフはボランティアで主に理学療法士の方がやってくれていました。

練習前にみんなに挨拶をし、いよいよスタートです。

 

ゴールキーパーの練習を実際にやってみると

想像以上に難しくて戸惑いました。

コーチに教えてもらいながら

少しずつ感覚をつかんでいきました。

 

 

 

ゴールキーパーは私を含めて3人でした。

 

そのうちの一人に、両手を切断した選手がいました。

この選手との出会いが、私の価値観を大きく変えることになります。

 

彼は両腕の前腕部が少し残っているだけでしたが、

それでも果敢にシュートを止めていました。

よく見ると、短い腕や体全体を使ってボールに反応しており、

そのプレーには驚きと感動を覚えました。

 

彼は鉄工所で働いていたとき、

機械に両手を挟まれ切断したそうです。

それでも明るく前向きに生き、

初対面でもその優しさが伝わってくる人でした。

 

普段は義手をつけて生活しており、

片方は機械式で動かせるタイプ、

もう片方は固定式の義手でした。

コップを持つことも、車を運転することも、

自分の力で何でもしていました。

 

そして子育てもしていると聞いて

「すごい人だな」とただただ驚くことしかできませんでした。

 

「自分だったら、同じ状況でここまでできるだろうか」

「もしかしたら耐えられなかったかもしれない」

そんな思いが胸に広がりました。

 

そして同時に、

「自分はまだまだ甘い。もっとできることがある」

と気づかされました。

 

彼と一緒にプレーする時間は、常に刺激と学びがありました。

おそらく、彼は私が想像もできないほどの

絶望や喪失感を経験してきたでしょう。

 

それでも前を向いて自分の生き方を見つけている姿に、

深い尊敬を覚えました。

「本当に強い心を持っている人だ」と感じました。

 

彼のような人に出会い、自分を見つめ直すきっかけをもらいました。

コーチングを勉強しているときには、

いつも彼の姿を思い出すことがあります。

それは私にとって、大きな励みであり、力の源でもあります。

このチームに入ってから、

私は多くの経験をさせてもらいました。

その続きも、これから綴っていきたいと思います。

よければ、次回も読んでいただけると嬉しいです。

 

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