社会人偏⑭

 

35歳以上のチームから、いよいよ40歳以上のステージへ。

42歳で、私はまた新たな挑戦をスタートさせました。

 

こちらも代表、監督兼選手で活動しました。

「自分をどれだけ追い込むねん!」とツッコミたくなるほどですが、

その目標はシンプルに「シニアでも全国を目指そう」です。

 

ゼロからのスタート。シニアサッカーの世界は未知でしたが、

先輩や知り合いから情報を集め、

声をかけまくってメンバーを集めました。

 

集まったのは40代前半が中心で、

周りのチームから見ると平均年齢は低かったです

 

「優勝候補」とまで言われ、期待を背負って私たちは立ち上がりました。

 

ユニフォーム作りから選手登録、

大会準備まで、やることは山積みでしたが、

この新しいチャレンジそのものが最高に楽しかったのです。

 

全国大会に出場するためには、

まずは大阪府の予選で優勝しないといけません。

それから関西大会で出場枠をかけた戦いに

勝つことが条件になります。

 

 

 

いよいよシニアサッカーデビューです。

全国大会を目指して熱い戦いがはじまりました。

 

初戦は同じ新規チームでした。

某大学のOBチームで、元Jリーガーの選手も在籍し、

私たちと同じように優勝候補に挙げられていました。

 

いきなりの対戦に注目が集まっていました。

グランドの周りには大勢の観客が観にきていました。

 

試合がはじまると噂通りの強さでした。

足元が上手く、守備も整備されていました。

 

試合は一進一退の攻防が続きましたが、

前半になんとか先制点を奪取しました。

 

しかし、後半に同点に追いつかれます。

どっちに転んでもおかしくない緊迫した状況でした。

 

そんな中、試合終了間際、私たちのエースが値千金の逆転ゴールを叩き込み、

劇的な勝利を飾りました!

 

シニアサッカーの洗礼を受け、「余裕で勝てる」

と思っていた自分たちの鼻をへし折られました。

これで目が覚めました。「頑張らないと勝てない」

この気づきを得られたことが、最高の収穫でした。

 

続く2戦目は、某強豪校OBで元日本代表選手を擁するチーム。

この試合は落ち着いて主導権を握り、

後半には追加点を奪って2-0で勝利

勢いそのままにベスト4へ駒を進めました。

 

あと2つ勝てば優勝です。

 

そんな準決勝でまさかのアクシデントが発生しました。

チームのエースと主力2名が仕事で

試合に来られないということになってしまいました。

 

それでも勝利を目指して試合に挑みました。

 

しかし、攻め手を失った私たちは

攻撃のリズムを作ることができません。

 

そんな中でも決定的な場面を作りましたが、

それも決めきることができない状況でした。

 

時間も過ぎていき、焦る気持ちばかりでした。

 

終盤にミスから失点してしまい、これが決勝点となりました。

まさかの準決勝敗退となりました。

 

優勝できると信じていたので、

それが叶わなかったことは残念な気持ちでいっぱいでした。

主力がいなかったのもいい訳にはなりません。

 

それもサッカーだなと勉強させられました。

簡単に勝てる試合はどこにもないということです。

 

新たにチャレンジすることで気づきや学びを得られたことは

自分の中でかけがえのない財産となっています。

 

来年こそはと切り替えて進んでいきました。

 

社会人偏⑮につづく

 

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