社会人偏⑫

 

私が35歳のときのことです。

急いでいたので道路を走っていました。

革靴だったので滑りやすかったこともあり、

急に止まろうとしたときに転倒しました。

 

右肘をアスファルトで強打してしまい、その瞬間激痛が走りました。

「これは骨折したな」と直感しました。

 

夜の繁華街で救急車を呼ぶのが恥ずかしく、

タクシーで救急の病院へ行きました。

 

レントゲンを撮ると、やはり骨折していました。

また手術か、と暗い気持ちになりました。

 

土曜日だったため、固定だけして帰宅しました。

痛みで横になることもできず、

月曜日の朝まで座ったまま過ごしました。

眠ることができませんでしたが、

前の怪我に比べれば全然マシだなと思って我慢していました。

 

月曜日に改めて病院に行き、入院と手術が決定しました。

これが、私の人生8度目の手術でした。

我ながら、なかなかいない回数だと思います。

 

手術はもう慣れていたので、気にはなりませんでした。

チタンの棒で固定をしました。

今回の怪我は手だったので、退院は早かったです。

 

退院後、さっそく次の日から仕事に復帰しました。

右手がない私は、右手が使えないのは不便がないと思っていました。

しかし、いざ生活をしていると不便しかありませんでした。

 

できることが限られてしまっていました。

いつもはパソコンも両手で打っていますが、

片手で入力をすることにストレスが溜まりました。

 

今まではあまり気にしていなかったのですが、

生活の中で意外と右手を多く使っていることに気づきました。

 

本題はここからです。

退院をして数日後に上司から話があると呼ばれました。

そこで告げられたのは、「営業職への異動」という通達でした。

私にとってそれは「青天の霹靂」でした。

 

部署を任せられていたので、全然理解ができませんでした。

その時は受け入れるしかなかったので承諾しました。

 

私にとって、この異動は本当に「青天の霹靂」でした。

 

 

「人間嫌いの私に営業なんてできるわけがない」

「人と関わりたくないのに、何を話せばいいのかわからない」

 

ネガティブな感情が頭の中をぐるぐる巡りました。

 

サッカーを通じて多少は人間関係が改善されていたとはいえ、

根本的な「人を避ける」コンプレックスは克服できていなかったのです。

 

当然、営業に就いてからは毎日が憂鬱で、

成績が出るはずもありません。

会議で怒鳴られる日々が続き、

何度も仕事を辞めようかと考えました。

 

「自分にはできない」

「自分に向いていない」

「嫌なことはやりたくない」

 

そうやって、自分で自分に限界を設定していたのだと思います。

あなたも、そう思い込んで諦めていることはありませんか?

 

絶望の中にいた私は、ふとこう考えました。

 

「苦手だと思っていることが、もしできるようになったらどうなるんだろう?」

 

この発想が、すべての始まりでした。

 

では、どうすればこの「人間嫌い」を克服できるのか?

ずっと考え続けた結果、たどり着いた答えはシンプルでした。

 

人が嫌いなら、逆に人を好きになればいいのではないか

 

試行錯誤の末、私は営業先で仕事の話を一切せず、

相手の方と仲良くなることだけを意識するようになりました。

 

すると、効果はすぐに現れました。

 

相手の方は楽しそうに色々な話をしてくれます。

私は、仕事の話をする重苦しさから解放され、

気楽に相手の話に耳を傾けることに気づけました。

 

今までは仕事の話しばかりで嫌な顔をされたり、

契約に繋がらなかったりしましたが、

仲良くなることで仕事をいただける機会が劇的に増えたのです。

 

そしてもう一つが、私の右手のコンプレックスです。

初めて会う方から「右手、どうしたんですか?」

と聞かれることは少なくありませんでした。

 

私は、それを隠さず、笑顔で「生まれつきなんです」

と答えました。

 

すると、そこから会話が弾み、

一気に話しやすくなることがよくありました。

 

これは使えるな

私はそう思いました。

私の右手は相手に強烈な印象を残し、

忘れられない「差別化ポイント」になったのです。

 

他の人にはできない、私だけの「チャームポイント」に変わりました。

 

嫌なことから逃げず、コンプレックスを真正面から受け入れたことで、

私は自分の弱みを最強の強みへと変えることができました。

 

最悪だと思った営業への異動。

それは、私を根本から変えるための必然だったのかもしれません。

 

この経験こそが、私のコーチングの原点になっています。

 

・人間嫌い人との信頼関係を築くプロ

怪我をした右手忘れない「差別化」の武器

 

コンプレックスは「個性」だと私は考えています。

今では、この右手は友達のように感じています。

 

あなたが今、克服したいと思っている「苦手なこと」や「コンプレックス」は何でしょうか?

それは、あなただけの強み「チャームポイント」になる可能性を秘めています。

あなたも「嫌なことから逃げない」という選択をしてみませんか?

 

社会人偏⑬につづく

 

🌈只今、あなたのお悩みを解決するための

無料相談や体験セッションを募集中です!!

下記LINEからお申し込みください✨

 

友だち追加

 

最後まで読んでいただいてありがとうございました🌟