社会人偏③

 

病院に搬送され、診察を受けた結果…

腓骨と脛骨の両方が折れていました。

 

人生で二度目の大怪我です。

 

レントゲンを見た先生は、

「どれだけの力で蹴られたら、こんな骨折になるのか理解できない」

と驚いていました。

それほどの衝撃だったのだと思います。

 

骨が大幅にズレていたため、

すぐには手術ができないということでした。

 

まずは骨の位置を整える処置が必要でした。

部分麻酔をして骨を成型し、

かかとに穴を開けて鉄の棒を通し、

滑車で錘をかけて骨を引っ張る——

そんな治療が始まりました。

 

翌日に先生が病室に来て、治療を開始しました。

麻酔をしていても骨の成型は激痛で、

悶絶するほどでした。

 

それから先生が大きなドリルを持ってきました。

「これでかかとに穴を開けるのか…」

見ているだけでも恐ろしかったです。

 

大きなドリルの音が病室に響き渡り、

骨に穴を開ける感覚が全身に伝わってきました。

 

病室での処置だったので、

他の患者さんたちも心配そうに

見守ってくれていました。

 

穴が開いた後は、鉄の棒を通し、

滑車に錘を載せて足を引っ張りました。

 

ここまでも相当な治療なのですが、

ここからが本当の地獄でした。

 

錘でずっと引っ張っているので、

ベッドから動けないこと。

かかとの穴と骨折箇所に激痛が走り続けることでした。

 

1分、1秒痛みが消えるときはありません。

少し角度が悪くなると激痛が走ります。

 

簡単に言うと24時間拷問を受けているような

状況です。

 

当然、眠ることもできません。

痛み止めを打ってもらったりしても全然効きません。

たまに錘を緩めてもらっているときだけが

痛みを和らげることができました。

 

母が見舞いに来てくれたときも、

心配そうな顔をしていました。

 

病室の患者さんたちは皆優しく、

気さくに話しかけてくれて、

少しでも私の気を紛らわせようとしてくれました。

それが唯一の救いでした。

 

「いつになったら手術ができるのか」

「この苦しみから解放されるのか」

毎日そればかりを考えていました。

 

苛立ちから「怒り」「憎しみ」など

色々な感情が出てきました。

 

 

二週間後にようやく手術が決まりました。

手術の当日は、不安など一切ありませんでした。

 

むしろ、錘を外してもらえることの喜びの方が大きかったです。

錘が外れたときには解放感でいっぱいでした。

 

看護師さんは今までの私の姿を見ていたので、

「ここまで、よく頑張ったね」と言われました。

自分自身も「この痛みによく耐えてきたな」

と思いました。

 

中学2年生のときもつらかったのですが、

今回も比較ができないくらいきつい経験でした。

 

そして、手術室に向かい、母に見送られるときの

私は笑顔でした。

それだけ気持ちに余裕ができたのだと思います。

 

これも、経験だなと言い聞かせて、

手術台に乗っていました。

 

 

 

社会人偏④につづく

 

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