やっと読んだ震災関連の本です。なんだか軽い感じのタイトルの割には、事例を丁寧に拾ってあるし、考察も面白かったです。
ゴシップではなく、社会心理学的な切り口から、震災時の流言・デマについて切り込んでいます。

流言あるいはデマというのは大昔からありますが、例えば近年の大災害でいうと阪神大震災と比べて何が違うかというと、「ネットの有無」です。正確であれ不正確であれ、情報の拡散速度が格段に違うということです。今なら特にTwitterですかね、良くも悪くも。
ネットに接続している以上は、こういう偽情報との対峙の仕方は身につけていないといけないかもしれません。そういう点でヒントに満ちた本です。
Twitterでいうと。自分のタイムラインはよく訓練されたユーザーさんばかりなので、大きな混乱はありませんでしたが。
情報よりも、感情の混乱が気になりました。それも流言の元になるんでしょうけどね。


中には飯(酒)・風呂・寝る以外の時間はほとんど「オンライン」という人も多いと思いますが、敢えて「オフライン」であることを選択している人たちもいます。
パソコンやネット環境の有無ではなく、ソーシャルメディアを使うか否か、と言った方がいいかもしれません。
ソーシャルメディア自体はまだまだ変化していく分野だと思います。オフラインという選択肢も含めて、頭を使っていかねばですね。


検証 東日本大震災の流言・デマ (光文社新書)/荻上 チキ

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