時は2006年![]()
アダルト業界に身を置いて、既に6年の月日が過ぎようとしていた。
VHSからDVDが主流になり、大手販売サイトよりダウンロードなどのサービスが開始され始めた。
それと同時に、新たな試みとして女性専用アダルト作品などが一部で出回り
一定の人気を博していた。
それまでのAV男優と言えば、諸先輩から受け継いできたスタイルを守り
鍛え抜かれたムキムキの身体に短髪!
それに小さめの黒ビキニパンツ
と相場は決まっていた。
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これでもかと真っ黒に日焼けした姿に真っ白なバスローブを羽織っている。
しかし新たなジャンルとして、女性人気を得ている新生AV男優とは
フワッと長めのヘアースタイルに
日焼けしない真っ白で細めの身体、
体毛はしっかり脱毛を施している。
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一見草食系に見える出立の彼らが、ムードタップリの雰囲気を醸し出し
ドラマの延長のようなセックスを演じるのだ。![]()
我々世代のような
駅弁立ちバックで激しく
パンッ!パンッ!パンッ!
と言った野獣的要素を感じる動きは全く必要ない。
あくまで女性の妄想を汲んだ演出に溢れていた。
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今で言うと、流行りの男優第◯世代などとジャンル分けされたかも知れない。
時代の移り変わりを感じていた、、、。
俺はと言うと
やはりギャル男を引き摺りながらも、当時メキメキと頭角を現していた大型グループ
◯◯ザイル
を意識したスタイルへと少しづつ移行していた頃だ。
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しかしながら、やはり日焼けした姿に髭を蓄えたその姿は
とうてい草食系には及ばず
全く別のジャンルに振り分けられていたに違いない。
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『俺には関係ない現場だろう』と、、、。
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そんなある日のこと
一本の連絡が携帯電話に来た
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なんと
女性専門アダルトサイト運営会社からだ!
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「次回作はTAKAさんで撮りたいと考えております!是非、出演お願いします。」
!!!!!!!!
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俺??
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何かの間違いでは???
この髭面で???
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作風変わるのでは???
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確かめるように促すと
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「いえ、スタッフ一同満場一致のキャスティングです」
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マジかーーー
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予想もしていなかったオファーだった。
それはともかく、当時のギャラより3倍の出演料を提示された。
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確かにそれは魅力だ。
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需要があるか無いかの問題より、
とりあえず『依頼があった以上受ける』のがプロとしての姿勢である。
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当日の衣装などは全て用意してくれると言うことで、通常愛用している服のサイズを告げた。
いったいどうなることやら、、、。
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当日のスタジオは、慣れ親しんだ場所とは違い、青山2丁目近くの写真スタジオであった。
普段は、グラビア系や雑誌モデルなどを撮る為に利用するような場所だ。
とても
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場違いな雰囲気。
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早朝からの現場入り時間で、頭がボーっとしている。
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「TAKAさん入りました〜!」
30歳前後の女性スタッフが声をかけてきた。
AD??
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業界では、見掛けないスタッフと監督。
しかし女優は、、、、
結構知れてる人
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知名度もあるモデルであった。
「会ったことありますよね!今日は、TAKAさん主役なので頑張って下さい」
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立場が逆転していて、、、妙に恥ずかしいような不思議な気分だった。
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まさに内容含めて、全てが初体験なのだ。
先ずは、ソファーに座ってのインタビューを受けた。
用意していなかった回答に戸惑うばかり、、、。
質問する側はあっても、質問責めされることはいまだかつて無い。
ドギマギしている自分が恥ずかしい。
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「では、外撮り行きますのでTAKAさん着替えお願いします!」
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スタッフからの指示で衣装に着替える。
外撮りだって??
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俺を??
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しかもここ青山よ?
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用意された衣装は、、、ホスト??
昼間が似合わないスタイルだった。
早朝とは言え人通りは多く、通勤のサラリーマンやOLが行き来する街である。
その日担当するスチールカメラマンは男性だった。
細身で長身長髪の、いかにもカメラマンを意識した出立だった。
男性メイクさんや、カメラマンに多くいる同性愛者。
話してみると、どうやら男色ではなさそうではあったが独特の雰囲気で迫って来る
「いいね!TAKAさんポケットに手を入れて、鋭い眼光でこっちを睨んで!」
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ちょっと!!!
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皆んな見てるってー
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しかも
どんなイメージ??
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スチール撮影は、室内に戻ってからも続いた。
本当に今までの経験と真逆だ!
カメラは常にどんな時も俺を狙っている。
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木漏れ日が射し込むリビングで、上半身裸の俺に寄り添う女優、、、

微笑み合う二人。
なにこれ????
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まるで雑誌◯ン◯ンの見開きページ
午前の撮影が終わり昼食へ
弁当を食べる姿もメイキング映像なのか?ずっとVカメラが回っている。
俺が飯がっついてる姿、、誰が見たい?
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調子狂って
気が休まらない!!
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さて
午後からの撮影は、いよいよメインとなる絡み。
セックスである。
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女性監督が、事細かく演出並びに指示を言い渡してくる。
それは
『見つめ合いキスを繰り返す、そんなスローな展開から始まる。』
『激しさよりも優しさが溢れる愛撫』
『愛してるの言葉』
プライベートでもないわっ!!!
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額に汗の滴
素早く霧吹きで演出を施すスタッフ陣
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手を握り合い、、2人クライマックスに向かって高まってゆく
大きくのけぞって果てた彼女
見送って、俺もフィニッシュ!
舐めるように俺の表情を追いかけるカメラ
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いや、俺のイキ顔まで撮るんかーい!!
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恥ずいわー
女優の気持ちがわかったと言うか、、、
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わかる必要無いと思うけど
なんだか、むず痒く恥ずかしい1日であった
これってお蔵入りしてもおかしくないような、、、、
最初で最後の経験

今でも女性専用アダルト映像は続いているのだが
やっぱり若くて、可愛いい若手が主流なのだろう
俺はイレギュラーであったが

二十代最後に滑り込んだ
いい思い出?
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と言うことにしておいてくれ、、、。
おわり
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【次回予告!】
さて、TAKAの次なる現場は?
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規律もクソもありゃしない!
恐れ知らずな過激な現場!?
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『退かぬ!媚びぬ!省みぬ!』
の聖帝サウザーもビックリ!
まさかの花火大会で一体何が!?
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次回
7/10 金曜日19時を
乞うご期待!!

