
人はそれぞれフェチ的要素を持ち合わせている。![]()
オッパイフェチ、お尻フェチ、脚フェチなどはベーシックだが、
中には脇フェチ、口腔フェチ、汚物フェチなどのキワモノまで
ピンからキリまでそれは存在する。
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そして、あらゆる願望や趣向そのニーズに応えるフェチメーカーがあるのだ。
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今回は、そのフェチメーカーの撮影に初めて向かったた時の話をしよう。
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それは俺が大人数の汁男優から、少数のフェラ男優に昇格して間も無い頃だった。
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大勢の汁男優をまとめるリーダー的存在のM氏。
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彼から実力を認められ、抜擢されたフェラ男優ランクのメンバーが数人はいた。
M氏は、様々なメーカーから頼られ仕事のオファーを受けている。
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その内容に見合った人材を制作会社に派遣する立場だった。
人は頼りになる彼を敬意を表して、M団長と呼んでいる。
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<M団長~ ![]()
安田大サーカスでは無い!
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とある日、団長に言われるがまま初のフェチ現物に向う選ばれた5人は、
これから行われる苦境を知る由もなかった。
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予めに聞いていた住所を頼りに、たどり着いたその場所は都内某所にあるレストランスタジオと呼ばれる建物だった。
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それはまるで閉店したファミリーレストランを、そのまま現場として利用しているような雰囲気だった。
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メニューや、調味料らしきものもテーブルに設置してあり、奥には厨房らしき場所も見える。
いったいここで何を???
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初めて見るレストランスタジオに興味津々の我々は、辺りを見渡しキョロキョロとしている。
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「団長組の皆さん~集まって下さい!」
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学生のような出立の20代前半にも見せる、小柄で細く眼鏡をかけたADらしき青年が現れた。
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「では、5人の皆さんはコレを履いて出番の準備をしてもらいます。」
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手渡されたものは、見覚えのある白いブリーフ。
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大人数現場で、配られていた物にそれは似ていた。
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パンイチ、、、
白ブリ、、、
それはすなわち、、
汁男優、、
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制作会社から指名されて呼ばれるまでは、一人前の男優として認められているとは言えないのだ。
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そう、俺はまだ大人数から団長に抜擢された新人。
二軍から一軍に昇格したばかりの立場だ。
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一つ一つキッチリ仕事をこなすこと。
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爪痕を残すつもりで行かなければならないのだ。
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「台本に目を通しておいてくださいねー」
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5ページ程度の用紙がADから配られた。
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我々の出番は、シーン6
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「食品ザーメン」
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、、、、、、、、、。
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、、、ん?
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、、食ザー?
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OL姿の女性
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スーツに眼鏡をあしらい、後ろに髪を束ねたキャリアウーマン的な装い。
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食事用のエプロンを首元にあしらっている。
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テーブルには一枚のプレートが置かれ、両サイドにナイフとフォークが並ぶ。
前菜であるサラダを運んでくる店員。
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プレートに置かれたサラダを手に持つ女性。
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何処からともなく、ゾロゾロと現れる5人の男性。
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白のパンツ姿であった、、、
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それぞれは、片手をパンツの中に忍ばせて摩擦運動を繰り返していた。
驚く様子もないOL
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当たり前のように、手に持ったサラダのプレートを男達の前に差し出した。
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「ねぇ。フレンチドレッシングをかけてくれない、、、。」
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自家発電を繰り返す男達。
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次々とサラダに発射してゆく、、。
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5人目が出す頃には、ドレッシングが程よくかけられたサラダが完成していた。

(※画像はイメージです)
フォークを取るOL
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あたかも美味しそうに、汁一滴も残さず食して行くのであった、、、。
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、、、、、、、。
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、、、ん?
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フレンチ、、ドレッシング、、、?
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えーーーーっ!!
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無理だろーーー!?
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しかもドレッシングじゃねーわ!
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そんな酸味ないわー
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被ってるのは色合いだけだろー
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だったらカ〇ピス、、、
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いや、カ〇ピスでもねーわ!!
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ムリムリムリムリーー
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出来る気がしない。
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興奮要素も、オカズも無い!
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普通のぶっかけ現場だって、SEXの行為を鑑賞しながら精子をかけてゆくのだ。
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ちゃんとしたオカズになってる。
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それを、今回は
OLスーツにサラダって何だ?
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余程のサラダ好きかOLスーツマニアじゃ無い限り、、、、、
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ん?
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これはそのマニアの為の作品かーーー!!!
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オワタw
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不安だけが頭の中を飽和して行く。
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不安しかないのだ。
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非情にも、そうこうしているうちに現場の準備が整ってしまった。
シーンの内容は、いたってシンプル。
大した説明の必要も無いのだろう。
間も無く、奥から監督らしき人物が近づいてきた。
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180センチはあろう大柄な図体。
肩まで伸びた長髪を後ろで束ねている。
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お世辞にもスタイルが良いとは言えない肥満体にROCK調の黒いTシャツ。
胸の文字はfuck you!
はち切れんばかりにパツンパツンで、せっかくのスラング文字がイビツに広がっていた。
別の意味で怖い、アメリカンロックかぶれの40代中年男。
よりによって一癖も二癖もありありの出立だ。
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我々5人を見つけるや否や
「さぁ、ドレッシング隊の皆さん!
今日はテンポ良くお願いしますねー」
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勝手にネーミングするんじゃないよ!
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ドレッシング隊ってー
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センス悪っ
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「さぁ、先ずは彼女がテーブルに着席!
サラダの皿を持った店員が手前に置いたら、ドレッシング隊登場よろしく!」
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そう言うとカメラを構えた。
いよいよ始まるのだ。
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監督の横で、カンペ用の小さなホワイトボードを抱えて突っ立っているAD。
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「アクション!!!」
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テーブルに向かうOL。タイトスカートを下から煽るようにして、ローアングルに構えたカメラが追う。
着席したテーブルに一拍置いて、青々としたサラダが運ばれた。
さぁ、我々の出番だ!!
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颯爽と登場する5人
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もちろん片手はブリーフの中で自家発電中。
、、、、、、、、。
全く興奮の欠片も、そこには存在しない、、、、
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無理だ、、、、ムリだよ、
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そりゃ他のメンバーだって、、、、
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!!!!!!
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一人発射
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涼しげな表情で間髪を入れず
二人発射
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おいおいおい~
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嘘だろ!
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もう一人は、必死な形相で、、シゴく、、シゴく
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苦戦したが、どうにか発射まで漕ぎ着けた。
気がつけばいつしか俺のみとなってしまった、、、
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出る様子など毛頭ない、、
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どうする??
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地獄だ、、、、
ADがホワイトボードをかざす
(急いでお願いします)
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急げったって
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溢れ出す冷たい汗
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頬を伝う
俺が悪いのか?
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それとも、無理難題を押し付ける監督のせいなのか?
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いやいや
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こんな物で興奮する奴らが変態なんだー!!
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とは言え、俺以外のメンバーは仕事を済ませて既に退場している。
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1人、たった1人立ちすくむ俺
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逃げ出したい、、、、、
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心なしか、サラダ皿を掲げる女優の顔が呆れているようにも見える。
『早くしろよ、、ポンコツ、、』
幻聴までもが俺を責める
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何分経過したのであろうか?
数分が数時間にも感じた。
ついに痺れを切らした監督の怒号が響いた!
「もういいよ!!
オマエ出来ないんだろ??
無理なら、しょうがねぇーなぁー
終わりだ!終わり!!」
終わった、、、、
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燃え尽きたぜ、、、真っ白にな、、、。
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あしたのジョー最終話の台詞が思わず口から溢れた、、、。
結局、5発の精子が4発で監督の機嫌を損ねてしまった結果だった。
俺には到底無理だと、匙を投げた時点で己に負けていたのかも知れない。
選抜4人は、キチンと役割を果たしているのだ。
汁男優は、一回発射する度に5000円だが今回のこの仕事は10000円と提示されていた。
それぞれ、そのスキルがあると見越して選ばれたメンバー。出来ませんでは事が済まない。
謝ろう
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自分が不甲斐なかったと。
監督は、別室で次のシーンに備えカメラチェックをしていた。
何も出来ず、爪痕さえ残せなかった俺がギャラなど受け取れる筈も無いのだと、思いの丈をぶつけた。
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ギャラ無しで帰りますと。
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すると
さっきまでの鬼のような形相とは打って変わり、笑顔の監督。
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「ちょっとダメだったよな!
でも、人には得意不得意があるんだよ!
今日は、やるだけの事はやったんだからノーギャラじゃなくて5000円な。」
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後で聞いた話しであるが、
自ら謝り、ノーギャラを申告して来た素直さが良かったのだと。
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もし、謝罪も無く精算を済ませたなら
10000円は支払う代りに、二度と現場に呼ばないと決めていたらしい。
「次に期待してるからな!」
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監督ーーーー
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いい人ーーー
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アメリカンROCKかぶれの豚なんて言ってゴメンーー
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その後、俺はその監督が撮るノーマル現場で、毎回レギュラー男優として呼ばれるようになったのだった。
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しかし、今回は窮地に立たされた。
この時ばかりは、男優として向いて無いのではと意気消沈した。
志半ばだが本気で男優を諦めようとせえ考えた。
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監督と出会わなければ俺は、、、
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人にはそれぞれフェチがある様に、得意不得意もある。
自分には向いてない仕事を無理に熟すより、自信が持てる仕事を延ばして行けばいいのだ。
九死に一生を得ることもある!
業界の厳しさを繰り返し経験することで
少しずつ男優として成長してまた一段、階段を上がれたような気がした、、、。
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おわり