さて今年もこのシーズンが来ました。

弊専攻では2月末がB3(新B4)の研究室(ゼミ)配属の提出締め切りで、今はB3の研究室見学をやっています。

今年はなんとか対面でということなのですが、D2から見るとB3というのは若く見えるものですね()。

 

個人的には、B3での研究室選びは失敗したと思っている(後述)ので、どの研究室にしようか迷っている人に向けて、自分の経験談を公開すれば何かの参考になるかな、とおもって書いています。

(とはいえ早いところだともうぎりぎりで終わってしまっているのかもしれませんが)

 

で。皆さんは研究室(ゼミ)選びに限らず、多くの選択肢からの選択を迫られた時、どうやって一つに絞るものなんですかね。

 

わたしは決断力がないのか、レストランに行くと、ごく一部の例外(*)を除いてメニューを隅々まで読み、それから考えてしまいます。

(*ちなみに、松屋なら牛めし大盛りつゆだく、吉野家なら牛皿定食並つゆだく、マクドならハンバーガーx2+チキンクリスプx2、です)

そして案の定研究室選びもかなり悩んだのを覚えています。

今日もB3と話していて、A研かB研かで迷っています、やら、色々回ってます、だったので、やっぱりなんやかんやで悩むものなのだなあ、と。

 

まず、多数の中から1つを選ぶとはどういうことかというと、私的には、まず選択肢(すなわち研究室)について色々と情報(分野とか教授が誰かとか)を集めて、その集めた情報に基づき、何を大事にするか、何なら我慢できるのか、のせめぎ合いの結果一番良いものを取り出す、ということだと思います。

(まあ実際は多くの大学では第一希望、第二希望、、、を記入するので、どれを第一にするか、とか、どうやって順序列をつけるか、になるわけですが)

 

ところがこれ、結構難しいと思うんですよね。

 

なぜかというと、研究室の分野とか教授が誰かとか、学会発表がしやすいかとか論文出しやすいかとかの、いわゆる研究室見学で得られる情報って、B3の時点ではピンとこないと思うからです。

言われたとしても「ふーん、そうか」とか「あそこは学会発表しやすいらしいと言ってたが、結局どこもそうなのでは」という感じに。

(そもそも「学会発表しやすい」「論文出しやすい」とかも感じ方が個人差があるはず。仮に定量的に「M2までに3本くらいは出せるよ」とか「うちでは博士取るのに筆頭1本でいいよ」言われたとしても、分野が違えばそら出しやすさは違うしLetter x 3なのかNature x 1なのかでは全然評価が違う訳で。。。)

 

人は見たいものしか見ない、という言葉もあるように、(申し訳ないですが)B3程度の学力や経験では、研究室選びに際して集めた情報や評判では、どこが自分に最適なのかは判定はできないんじゃないの?というのがわたしの見解です。

 

研究経験のある人が研究室を移動する、とかならまだしも、研究経験ゼロの学生が研究室生活や成果について色々言われたところでねえ、という気がします。

 

 

じゃあ何で選べばいいだろうか、というと、私のおすすめは

「研究室のメンバー(特に教員、スタッフ)全員との相性で選ぶ」

です。

 

これには理由があります。

ひとつめ: 人との相性は誰にでも(B3だろうがポスドクだろうが)見極められるから。

 

研究室に配属されると、なんやかんやで今後数年間の人生の多くを研究室で過ごすことになります。

B3だと大学がどういうところか大体わかると思いますが、おそらく人間関係は高校の時とかより希薄になったのでは、と思います。

ところが研究室の人間関係とは、B3までの大学の人間関係とは比べ物にならないくらい濃くなります。

喩えるなら中学高校での部活みたいな感じになります。

B3までの講義では先生は学生の名前や顔は覚えてくれなかったと思いますが、多くの(←学生の名前すら覚えようとしない駄目駄目教授もごく少数ですが存在します)研究室では、先生は学生全員の名前と顔を覚えてくれるでしょう。

そして、B3まではクラスの中で仲の良い数人だけと付き合うか、特にコミュニティに属さず一人、というのが普通だったとおもいますが、研究室配属後は、日頃話をする相手は専ら研究室内の学生、先輩、後輩、となることでしょう。

なので、その人たちと相性が悪いと、かなりしんどい(=ストレス感じる、楽しくない)と思います。

 

特に、スタッフとの相性は重要です。

(ちなみに私はここをミスって悲惨なことになりました。この経験は長くなるのでまた別記事にします...もうほんと4ぬかと思うような、というか56されかけたという経験を多数しました...)

で、ここで重要なのが、(学生、スタッフ含め)全員と、相性がいいこと、です。

 

例えば教員x3の研究室で、教授と助教は馬が合いそうだが准教授はちょっと、、、という場合は、やめといたほうがいいです。

与えられたテーマがその准教授主導のテーマだったらどうします?

研究室の力関係はなかなか外からはわからないので、B4の卒研テーマはほとんどその准教授が与えてる、とかだったら?

 

他にも、博士課程の先輩一人とはちょっと馬が合わないな、と思いつつも、実はその人が自分のテーマの直属の先輩だったら?その人とのディスカッションは避けられないですよ?

 

スタッフとか上の人間との相性が原因でコミュニケーションが途絶えると何が悪いかというと、卒業に直結します。

最悪の場合は卒業させてもらえなくなります。

本当に最悪の場合は卒業も退学もできなくなります。(←わたしの周りで事例一つあり)

 

ちなみにですけど、日本の大学は遊ぶためにある、みたいに考えてる人多いですけど、個人的には結構ちゃんとやらないと卒業はできないと思いますよ。

成果は上がってなくてもいいかもしれないですけど、事務的な手続き(ハンコやサイン(←時代遅れ))を怠ったり締め切りを守らなかったりすると本当に悲惨なことになります。

こういうトラブルをなくすためにも、実は最重要なのはメンバーとの相性なのでは、と考える訳です。

 

 

理由ふたつめ: やりたいこと、興味のあることは、「自分ができる(やってきた)こと」にシフトしていくから。

研究室選びでよくあるのが、「この研究室は自分の興味ある研究をやってるから」なのですが、これを積極的にはおすすめしない理由、と言った方が良いかもしれません。

特に成績の良い人にありがちな理由ですね。

(で、そういう人は潰れがちです。あの人、成績良かったのにあんまり研究成果上げれてないのね、的な。)

 

「興味のあることは自分ができることにシフトしていく」とは、まあ、最初は嫌でもやってるうちにできるようになってきて、だんだん楽しくなってくる、ということです。

 

逆に、これがやりたい!って思って取り組んでも、なんか思ってたのと違うなあ、となってしまうこともあるでしょう。

 

まあとはいえ本当に全く関心のないテーマを当てられてもモチヴェーションにならないでしょうから、テーマ的にまあここなら行けそうかな、とかで半分とか1/3くらいに絞って、あとはメンバーとの相性、というのが現実的なところでしょうか。

 

 

あとこれは全部に当てはまる訳ではないですけど、相性、分野以外に考慮すべきこととして

・研究室の所在

(例えば京大の工学研究科だと、研究室は熊取(関空の近く)なのに授業や書類提出は京都、というケースあり)

・教授の年齢

(博士進学を考えてる場合、自分が出るまでに教授が定年にならないか)

・博士進学を考えている場合、学振を取れる風潮があるかどうか(=博士課程の先輩が学振取れてるか)

・コアタイムの有無、土日休みかどうか

(コアタイムあるけど緩くて学生は誰も守ってない、みたいなところもあります)

 

なども、客観的な情報として有用かもしれませんね。

 

 

 

番外編: B1,B2の夏休みに研究室に「配属」してもらう

 

まあこれは今から研究室に配属されようとしているB3にはもう手遅れですけど(言い方)、研究室を知るには、やっぱりそこに割と長くお世話になっちゃうのがいいのでは、という話です。

 

多くの研究室では夏休みに研究室を見学したいといえば受け入れてくれると思います。

やり方としては教授にメールでアポをとって、指定された日時に行く、だけです。

で、実際のところ、受け入れてくれるどころか、たぶんかなり歓迎されると思います。

研究室側としたら「何やら熱心なヤツが来たようだぞ」と注目しますね。

 

実はわたしはこれをやってて、B3の夏休みに、ご縁のあった有機合成系の研究室にて、見学どころかなんとアルバイトまでさせてもらってました。

試薬の濃度測ったり、洗い物したり、、、

何かの研究に関わらせてもらうということは結局なかったものの、最先端の器具の使い方とかをそれなりにわかった気にはなった貴重な体験でしたね。

 

ただ、結果的にわかったことは、自分には実験の才能はない、ということでした。笑

(そもそも不器用、試薬を素手で触ろうとしてしまう、試薬をきっちりはかりとれない、実験ノート書くのめんどくさい、コアタイムあるけど朝起きれない、ものなくす、器具壊す、、、など多数)

 

とはいえ自分は実験には向かないなということがわかったのは人生の大きな財産だったので、今ではあの経験はとても有意義なものだったなと思うわけです。。。

(ちなみに紙と鉛筆とコンピューターがあればできる理論化学にしようとなったきっかけの一つでもある)