初試合から、7年余り。
初めは負けたぴかくんを怒ったこともあったな。
実力を出しきれず悔しいのは、他でもないぴかくんなのに。
誰の応援するでもなく、誰に応援されるでもなく、ぴかくんの試合が終わったら寂しく帰った初試合。
試合を重ねるごとに友達が増えて、親同士も知り合いになった。子育てにあまり関わらなかったパパも、夢中で一緒にトレーニングした。パパ友もできた。
いつの間にかたくさんの応援をして、
応援をしてもらっていた。
勝ち負けだけが大切ではなく、そこに至るまでのプロセスや、負けたあとの気持ちとか、机に向かっているだけでは得られないものをたくさん得てきた。
負けても負けても練習しても、悔しさ、挫折感、時には運にも見放された。
運も実力のうち、身に染みて感じてきた。その通りだった。
何度決勝戦の舞台に上がっても、いつも勝つことは出来なかった。
ぴかくんの勝利を信じてあげられない時期も確かにあった。
そんなときママ友に「お母さんが信じてあげなくてどうするの?」と言われ、大切な気持ちを取り戻した。
大人になってワクワク、ドキドキすることはあまりない。嬉し泣き、悔し泣き、こんなにも親を楽しませてくれている。
試合に出てくれるだけで、ありがとう。
そんな気持ちを、取り戻せた。
私らしく応援しよう。ぴかくんを信じて、一生懸命応援しよう。そう思えた。
気がつけばぴかくんの周りにはたくさんの応援がいて、ぴかくんの勝利を願ってくれていた。
幾度となく挑戦しては砕けて、弾かれて、届かなかったその一番大きなトロフィー。
今日その手にしたぴかくんは、輝いていたよ!
応援してくれてありがとうと言ってくれたね。
ちゃんと自分からお父さんのところに行って、お礼を言えたね。
今度はお母さんが言う番だね。
これからも一番のファンでいます。ずっと応援していくからね。
ありがとう、ぴかくん。