『巣』を崩壊させたラッセル。一人佇む彼のそばに情報屋がやってきます。混乱するラッセルに対して情報屋は、夢(実験)の終わりがすぐそこまで来ていることを告げます。

 

一緒にいたはずの仲間が忽然と消えたことで、ラッセルは情報屋につめよりますが、情報屋は『実験完遂のための重要な役目があるから、住人は消えたりしない』『巣へはラッセル1人で入ったことになっている』と淡々と告げて町へ帰っていきます。

 

 

町の住人と話すと、情報屋の言った通り、巣へはラッセルが1人で向かったことになっており、、町の住人はたった1人で解決に導いたラッセルを称賛します。あとはエンディングまでほぼ一直線で、情報屋へ行くと夢の終わりを迎えるために、どうすればいいか教えてくれます。

 

全てが優しくて心地いい夢を終わらせたいかどうか、は別として..。

 

罪の意識が芽生え苦しむラッセルは優しい夢が紛い物であることも理解しており、苦しむことで夢の崩壊が始まっています。やがて、夢は完全に崩壊してしまうこと、そして崩壊は近いうちに訪れることが、情報屋から告げられます。

 

崩壊するまで夢の中に留まってしまえば、現実のラッセルはもう目覚めないのかもしれない。

 

この夢『HD式更生プログラム』は『ここがラッセルの夢であることを、町の住人のだれか1人に告げる』、『現実世界でのラッセルがしたことを正直に告げる』ことで終わります。保安所に書いてあった注意書き、【これがラッセル、お前の夢であることを住人に告げてはならない】というのは、告げた瞬間に夢が終わるからです。

 

ラッセルが夢を終わらせる決断をくだすと、情報屋は別れを告げます。情報屋は、真にラッセルそのものの姿に戻り消滅。『情報屋』とはもう2度と会えません。

 

向かう先は、6日目でパートナーに選んだ住人のところ。ここがラッセルの夢の世界であること、町の住人が現実の世界でラッセルが殺した人たちである、それを告げると夢が一気に崩壊します。

(今回はコーディのエンディングルート。町の住人の数だけエンディングがあります。)

 

 

全て打ち明け、これが自分の夢である理解していても、ラッセルは自分の命を捨てて贖罪としようとしますが...。住人(コーディ)は真実を知り、ラッセルのことは憎いがなんだかんだ楽しかった。ずっと何も知らずに生きたかった、と別れの言葉を最期に告げ、夢は崩壊。ラッセルは目を覚まします。

 

 

目を覚ましたラッセルを待っていたのは、実験のはじめての完遂者としての立場です。『イカレ野郎』呼ばわりから『ラッセル様』となり、HD式更生プログラムの、初めての完遂者がどれほどの価値なのかが推し量れます。

 

実験を完遂して死刑を免れ、社会に出ても完遂者として称賛される輝かしい日々が待っているだと告げる職員。しかしラッセルはそれを喜ぶことなく、そばの注射器を用いて自殺します。この実験でラッセルは、己の犯した罪の重さに耐えきれず自ら命を絶ったのです。

 

職員がラッセルの実験室に到着したとき目にしたものは、血の海に横たわり微動だにしないラッセルの姿でした。