スカイリムのゲーム中で、『オブリビオンの動乱』という本を読むことができます。
この本は、今作の200年前にあたる、前作の出来事が書かれています。
前作のメインクエストとして進めた出来事が、200年後にどう記録されているのかが理解できるでしょう。
【オブリビオンの動乱】
ブラキス・サーコルム
インペリアルの歴史家 著
...第四紀に移りかわろうとしていた第三紀433年、皇帝ユリエル・セプティム7世が暗殺され、王者のアミュレットも破壊された。これにより帝国が崩壊し人間と神の関係が永遠に変わる一連の出来事が始まった。
【白金の塔】
●暗殺者は最初、白金の塔で皇帝を襲った。
ブレイズ※1が押しとどめている間、皇帝はダンジョンを降りていき、秘密の抜け道を使って牢獄の一つに出た。どのような理由があったのかは定かではないが、皇帝はその独房にいた幸運な囚人※2を釈放した。その囚人が皇帝の幼馴染に似ていたという者もいるし、予言に基づくものだと言う者もいる。なんにせよ囚人は、帝国とタムリエルの歴史上に置いて、運命的な役割を担うことになった--神々が運命を導いている兆しに違いない。
※1 皇帝直属の護衛騎士団
※2 出自は不明。前作の主人公にあたる。
●暗殺は今では、デイドラ※3を侵攻する【深淵の暁】という集団の仕業と分かっている。闇の一党を疑う人は2つの事実を熟慮すべきだ。1つ目は、彼らに必要な暗殺者は1人だけで、大人数は要らない。2つ目は、闇の一党は帝国に宣戦布告して全滅を招くほど愚かではない。深淵の暁が辿った運命については、周知のとおりだ。
※3 異次元のオブリビオンに住まうもの。たいてい悪魔と同一視される。
●王者のアミュレットが次に姿を現したのは、コロールの町近くのウェイノン修道院だ。ブレイズのグランドマスターであり、修道院長であったジョフリの手にアミュレットが渡されたのである。そして、マーティンという身分の低い修道士を探しに、クヴァッチの町に使いが送られた。
当人も知らなかったことだが、マーティンはユリエル・セプティム7世の嫡男であり、ルビーの王座の最後の継承者だったのである。彼だけが王者のアミュレットを使え、タムリエルとオブリビオン※4の間の障壁を避ける竜の火に点火して、深淵の暁の陰謀から世界を救うことができたのである。
※4 デイドラ達の住まう異次元。多様な世界がある。
【オブリビオンの次元の一つ、デッドランド】
●囚人が使者としてクヴァッチに着くと、新しく開かれたオブリビオンの門※5から殺到したデイドラによって侵略されていた。それは、帝国を揺るがすオブリビオンの動乱の始まりだった。
囚人がどうやって門を閉じたのかは記録されていない。
だが門を閉じると、マーティンと生き残ったクヴァッチの警備兵がデイドラを追い払った。
※5 異次元オブリビオンと現世を繋ぐ門。
【オブリビオンゲート】
●クヴァッチの英雄として知られるようになった囚人とマーティンがウェイノン修道院に戻ると、修道院は破壊されて王者のアミュレットは奪われていた。しかしジョフリは生き延びており、3人がブレイズの拠点である曇王神殿へ向かった。
ブルーマ※6北部の外にある山の秘密の要塞が、クヴァッチの英雄がアミュレットを探している間、マーティンが安全でいられる場所だった。
※6 シロディール地方の北部に位置する町。一年を通して雪が降り続ける。
●深淵の暁という謎の集団が暗殺とアミュレットを盗んだということだけを知り、クヴァッチの英雄はその教団の場所を特定するために送られた。皇帝に仕えるブレイズの騎士、ボーラスの助力を得て、彼らは奇人マンカー・キャモラン※7の難解な文書、ザルクセスの書を解読し、深淵の暁の隠れ家に辿り着いた。学者によると、解読所には直接の場所が書かれていないという。彼らがどのように辿り着いたのかは謎のままだ。
※7 深淵の暁の教祖。
【マンカーキャモラン】
●クヴァッチの英雄がどうやってアリウス湖の近くにある、深淵の暁の拠点に侵入したか、正式な記録はない。吟遊詩人の歌には、英雄は策略と変装を使ったとあるが、推測にすぎない。分かったことといえば、マンカー・キャモランは深淵の暁を支援しており、この集団はデイドラ王子のメエルーンズ・デイゴン※8を崇拝していたことだ。
マンカー・キャモランは自分がヴァレンウッド※9の王位を主張していた、恥ずべき強奪者キャモランの直系の子孫であると信じていた
※8 デイドラを束ねるデイドラ16王の1人。主に破壊を司る。
※9 タムリエル大陸の南西に位置する森林地帯。ウッドエルフの故郷。
●英雄はどうにか、深淵の暁の神聖な本であるザルクセスの書を持って逃げた。
マンカー・キャモランは王者のアミュレットを持ってオブリビオンに逃亡した。
多少の努力と正気を危険にさらし、マーティンはザルクセスの書を解読してマンカー・キャモランへの途を開き、王者のアミュレットを取り戻そうとした。
●マーティンが道を開く儀式を行う前、メエルーンズ・デイゴンがブルーマの外にオブリビオンの門を開いた。クヴァッチの英雄は門にはいり、デイドラの包囲攻撃兵器がブルーマと曇王神殿を破壊する前に、町とマーティンを救った。多くの話や歌がこと戦闘のことを伝えているから、ここでは詳しく触れない。クヴァッチの英雄はここで、ブルーマの救世主となったのである。
●町と曇王神殿が護られた後、マーティンはマンカー・キャモランの【楽園】への扉を開いた。この場所で何があったかは記録されていない。分かっていることは、ブルーマの救世主は楽園へ行き、マンカー・キャモランを倒し、そして王者のアミュレットを持って戻ってきたということだけだ。
●アミュレットを手に、マーティン・セプティムは全タムリエルの皇帝となるために元老院へ行った。彼は皇帝に即位すると、竜の火を再び点火してタムリエルとオブリビオンの繋がりを断つことを計画した。
それを食い止めたいメエルーンズ・デイゴンが帝都に攻撃を開始し、オブリビオンの門が帝都の中にいくつか開かれた。
マーティンは王冠を外し、帝都での戦闘に加わった。
【鎧に身を包み騎士団を鼓舞するマーティン・セプティム皇帝】
【帝都の戦いに身を投じるマーティン・セプティム皇帝】
●メエルーンズ・デイゴンが自らオブリビオンを出てタムリエルに入り、盟約を破った。竜の火が点火されていなかったため、それが可能だったのである。
障壁はバラバラに引き裂かれ、再び点火しようにも遅すぎた。
マーティン・セプティムは自らを犠牲とすることを決めた --アカトシュの化身となってメエルーンズ・デイゴンと戦うために、王者のアミュレットを壊したのである。
【帝都に降り立つメエルーンズ・デイゴン】
●この戦闘に関する記述は、様々に異なっている。ただ分かっていることは、メエルーンズ・デイゴンは敗北し、オブリビオンに送り返されたということだ。
石となったアカトシュの化身は、帝都の最高神の神殿で見ることができる。アミュレットがなくなったことで竜の火は消え、最後の竜の血脈であった皇帝は死に、オブリビオンの障壁は永遠に封印された。