より美麗なグラフィックになったDHで、日本を選択してプレイしてみました。
年代は1933年。満州国が建国されてから、僅か2年後の世界です。
人的資源の増加システムなどはDDAと同じなのですが、しかし戦闘の長さなどはDHの本来のシステムです。
従って、陸戦は以下の違いがある。
◎新規師団の編成
DDA→1カ月~2か月
DH→1年
◎陸上戦闘の長さ
DDA→大体2日3日で決着がつく
DA→数日から数週間かかる。1カ月近く続くことさえある。
という違いがあります。
システムは置いておいて、今回の本題に入りましょう。史実では南進を選択し、対連合国の決意を固めた日本。
今回はIFの歴史として、北進-対ソ戦を目的に動きます。
そうなると連合国と敵対したくないので、なるべくおとなしく動きたいところです。
まず周りを見てみましょう。
列強として、また国際連盟の常任理事国として確固たる地位を築くも、世界恐慌の煽りを受けて血なまぐさいクーデター未遂が繰り返された時期の日本。
満州国建国が国際連盟に承認されず、連盟を脱退。
国際孤立を深めています。
約20年前に併合し、日本の統治領となった朝鮮と、関東軍の謀略で建国された満州国。
そしてその先にあるは、不気味な共産主義国のソビエト連邦です。
ちなみに、上海は租界として日本の領土となっています。
今回は、政治体制で国名と国旗が変わるMODを導入しているので、史実とは異なる国名または国旗となっている国が多数あります。
お隣中国もその一つ。
内戦に明け暮れる中国では、日本以上に権威主義体制を強めた結果、
林森を総統にした中華帝国になった模様。
国旗はなぜか清時代のもの。
中国は(南京政府を除き)日本に対し敵対的であり、衝突は不可避と言えます。
ただし、その国力は日本の半分以下。
経済的にも軍事的にも、日本よりも非常に遅れているため、一見すれば日本の敵ではないようにも感じられます。
しかし、中国大陸の広大さ、劣悪なインフラ、質より量の人海戦術の3つを併せ持つ中国の屈服は容易ではありません。
半端な兵力では、泥沼の戦いとなります。
次にソビエト連邦。
今回の主敵としていくわけですが、その国力は日本をはるかに上回ります。
無尽蔵の兵力と機甲師団を持つソ連は世界最強クラスの大陸軍国です。
最初は将校の粛清で弱体化しますが、徐々に立ち直り、時間がたつにつれてソ連の陸軍は強大になっていきます。
しかも日本がソ連を攻める場合、不毛のシベリアを突破しなくてはいけません。
冬のロシアは、『進撃するだけで兵力損耗する』という強烈な特徴があるため、攻撃側がきわめて不利です。
日本がソ連を独力で倒すのは極めて困難でしょう。
アメリカ合衆国。
言わずと知れた、世界最大最強の経済大国。
日本など歯牙にもかけぬ、化け物じみた工業力を有する国です。
1933年当時、日本に対して表面上は友好を保っていますが、
しかし、大陸政策の中でやがて日本と対立し、禁輸をしてきます。
シナリオ開始から中盤までは、平時体制で眠れる巨人のごとくですが、
ひとたび戦争となれば、強大な工業力と資金を持って攻めてきます。
空母数十隻、航空機数千機、全陸軍機甲化などなど..。
ソ連と戦争する以上、何とか味方につけたいところです。
ナチス・ドイツ。
第2次世界大戦の主役、ドイツ第三帝国。
世界最高水準の技術力、陸軍を保持。
日本に対して非常に好意的ですが、しかし今回は連合国に接近を図るため、三国同盟などは結ばずにおきます。
以下、ゲーム開始。
1933年日本の国力は86。大国に分類される数値ではありますが、ソ連のような世界の列強と戦うには低すぎるため、3年ほどは国力増強に努めます。
と思っているところに、三陸沖地震。
インフラ壊滅が痛いですが、めげている暇はない。
国力の増強を継続。
さらに、満州国の抗日反乱。
満州国は少なくとも、内戦続きの中国よりは暮らしやすいはずですが...。
フィリピン・コモンウェルス。
アメリカ合衆国、植民地のフィリピンに自治を与え、独立させる。
..といっても、アメリカは植民地人のために自治をあたえたのではなく、
これがアメリカ式植民地経営術ともいうべき手段でしょう。
アメリカの従属国としてのみ独立を許されたフィリピンは、日本に対しては敵対的です。友好を深めるのは難しいでしょう。
1933年、初めて実施された五相会議。
史実では、1936年の五相会議で南進の方針が決められました。
ですが、今回は北進を決定します。
この結果、盧溝橋事件が起きなくなり、支那事変の口実が消滅するのです。
そうこうしている間、ソ連が新疆地方に武力進出。
東トルキスタン政府は消滅し、ソ連の衛星国家としての新疆国が成立しました。
支那事変がないとすこぶる暇なのですが、その間陸軍の拡充に努める。
日本は比較的平和に過ごすも、世界は目まぐるしく動く。
世界大戦、史実通りに起きる。
あまりにたいくつだったので、ソ連の冬戦争とドイツのフランス侵攻を観戦。
ソ連は苦戦しつつも史実通りモスクワ和平。
ドイツも史実通りに、アルデンヌを突破してフランスの度肝を抜く。
ドイツは日本に対して同盟を持ちかけてくるも、丁重にお断り。
確かにドイツとは、ソ連という共通の敵がありますが、しかしそれだけのこと。
ドイツに味方するほどではありません。
史実とは異なり、フランス(ヴィシー政府)はドイツと密接な協力関係を結んだもよう。ドイツ傀儡の同盟国となり、大戦に参加。
ドゴールは自由フランスを率いて徹底抗戦を続ける姿勢を見せる。
イギリスの影響力低下を見て、エジプト王国が独立を宣言。
ドイツの後ろ盾を得て連合国との戦争を始めました。
さらに、ドイツは同盟を渋るフランコのスペインに対し、力づくで従わせる道を選んだ。ドイツの対イベリア作戦はフランスの協力もあり、スペインは瞬く間に降伏。
ドイツに従順なパルマ家による新生スペイン王国が出来上がる。
結果どうなったか...。
ドイツ、イタリア、フランス、スペインによる強固な大陸同盟が出来上がる。
イギリスは完全に締め出され、打つ手なし。
しかも、枢軸が支援するエジプト王国によってスエズが占領されており、地中海を通じての海路を失った。
もはやイギリス単独では、欧州の現状変更はかなわない。
なればアメリカ合衆国の力が必要となりますが、モンロー主義に凝り固まったアメリカ世論は、介入に消極的。
そのイギリスに対し、日本は対ドイツを掲げ接近を図ります。
このような状況下で、枢軸フランスの支配下が広がることを恐れ、仏領インドシナの一時的支配を試みる日本。
もはや猫の手も借りたい英国は、黙認。
日本の属国となった仏領インドシナ連邦。将来的に独立を目指す。
時勢を読まないアメリカ合衆国。日本に強烈な敵意をむけて禁輸を通達してくる。これを呑むと、無条件に大陸からの撤退をさせられた揚句、朝鮮の独立を認め、さらにアメリカの属国となってしまいます。
このような条件を呑めるはずはなく、アメリカとはケンカ別れという形で国交断絶状態になってしまうのです。