そう、ヨーロッパ、大西洋からウラルまでのヨーロッパ、全ヨーロッパこそが、世界の運命を決するのである。 ――シャルル・ドゴール
『強いカナダ』こそ、世界秩序の再編に役立つでしょう。そして、再びパクス・ブリタニカをもたらすのです。
というわけで、カナダでは徴兵制を採用。これに対し、やはりフレンチ・カナダから不満噴出します。
ケベック州では徴兵制を痛烈に非難。
合衆国の内戦に先立ち、カナダの今後の方針を採択。
当然、カナダの安全保障を今まで通りに行いつつ、英帝国の復活を目指します。
1937年、合衆国は遂に分裂。
いくつかの州議会では合衆国からの離脱が決議されたもよう。
そして地味に、メキシコではサンディカリストが権力を握っている。
カナダの方針として、合衆国の内戦には直接介入を選択します。
とくに万が一アメリカ・サンディカリスム連合が勝利でもしたら、隣にサンディカリストが居座ることになります。それは非常に困る。将来、社会主義に染まったイギリス連合と戦うに当たり、隣にイギリス連合に与しそうな勢力があるのは嫌なので、早急に潰すことにしました。
この状況下で、ハワイはアメリカから独立。また、太平洋沿岸地域はかつてのカリフォルニア共和国のような独立国家、アメリカ太平洋諸州が成立します。
遠い極東の地では、日本という国が再び鎖国の道へ戻る模様。
台湾と朝鮮を手放し、日本列島に引きこもる道を選択した日本には、どのような未来が待ち構えているのか?
また、合衆国が内戦に陥ったことで、その植民地ないしは保護領だった地域でも独自の動きが見えます。
フィリピンは、合衆国の予定よりも早く独立。
リベリアはドイツ帝国に庇護を求める、が拒否される。
さて、対アメリカ・サンディカリスム連合(以下CSA)は、カナダにとって初の対外戦争になるわけですが、
CSAの軍備はほぼ民兵なので、正規軍を揃えておけば蹴散らせます。
注意すべき点は、時間がたつにつれてイギリス連合、フランス・コミューンの援助によって強化される点。
首都のシカゴを、カナダ陸軍約45000名にて攻略。CSAは民兵30000名なので相手にならず。
ちなみに陸戦ドクトリンは機甲師団系を採用しているため、カナダの戦術は世界の一歩先を進んでいます。
勝ち目なしと判断したCSAは、土下座して許しを乞うてきたが、もちろん拒否。
サンディカリストは滅ぶべし。
CSA,、崩壊。残るは太平洋諸州、アメリカ連合、合衆国の3つですが、死に体のアメリカ合衆国を吸収するべく宣戦します。
アメリカ分裂した中で合衆国にとどまったのは、西部の一部州と、首都周りの東海岸のみ。
弱りきったアメリカ合衆国に、カナダ陸軍約26万人を総動員し侵攻しました。
そんな中、ロシア内戦は帝政復古して新たに成立したロシア帝国が勝利したもよう。
この世界では、第1次大戦の中でブレスト・リトフスク条約をロシア臨時政府が呑む代わりに、ドイツ帝国がロシアの革命勢力排除を支援しました。
その結果、ロシア革命によるソビエトの権力掌握は成っていません。
キリル・ウラジーミロヴィチを皇帝に据えて復活した、新生ロマノフ朝のロシア帝国と、シベリア方面に撤退を余儀なくされたロシア共和国政府。
強大になったロシア帝国に対し、再びその庇護下に入ることを要請するカザフ。ロシア帝国はこれを受理し、中央アジア一帯を勢力下におさめます。
カナダは開始直後から外交攻勢を強めていたのが功を奏し、ロシア帝国とは極めて関係良好。
この時点ではロシア帝国は協商連合に入ってはくれないものの、カナダにとって、欧州の中で数少ない味方になるでしょう。
米加戦争の仕上げ、ワシントンの攻防。
アメリカは、カナダに対して降伏を願い出るも、我がカナダはこれを拒否。
我らがほしいのは土地ではない、アメリカの強大な工業力なのだ。というわけで、併合を選択します。
これによって、五大湖周辺と東海岸の諸都市がカナダ領に。
合衆国と戦争する中で、太平洋諸州に宣戦布告されましたが、合衆国の消滅に合わせカナダ全軍を太平洋諸州に差し向ける。これに勝ち目なしと判断したであろう太平洋諸州は、領土割譲による和平を要請。
太平洋諸州の併合は少々面倒なので、とりあえず和平受諾し、戦争を『一旦』止めます。
カナダがCSA,とUSAの双方を葬り去った結果、内戦の勝利者はアメリカ連合国ということになるらしい。
アメリカ連合と太平洋諸州は良好とはいかないまでも、外交関係を維持している。
ディキシーは生意気にも、カナダが接収したアラスカを返還するよう要請してくるが、これは当然拒否。
プエルトリコはくれてやったが、それ以上はびた一文とて手放す気はありません。
カナダは、正当なる方法で手にしたまで。成立したばかりの国に、カナダのアラスカ支配をどうこう言われる筋合いはないのです。
CSAとUSAの工業を吸収したカナダは、アメリカ連合の約5倍近い工業力を保持しているため、力で敵わないことをアメリカ連合は理解しているようです。大変結構、賢明な判断といえましょう。
領土問題は棚上げし、ひとまず国交を正常化させます。
カナダが合衆国を滅ぼしたといっても過言ではなかろうに、合衆国政府がカナダに亡命してくるという謎の状況。エドワード王は、一行を寛大にも迎え入れる。戦いが終われば、敵も味方もない、という慈悲の極みだろうか。
対して、アメリカにはびこっていたサンディカリストらは一掃しきれなかったらしい。
残党は、フランス・コミューンへ逃亡し、機を窺うようです。
ところで、アメリカ連合とは領土問題でのいざこざから関係は決して良くなかったですが、政体が同じ権威的民主主義なので同盟できるか確認しましたが、成功率が56%もあったので打診してみた。
協商連合に、頼れる国がまた一国加盟した。
新たな同盟国に万歳!
内戦の結果、北米はこうなった。
北米統一しようと思ったが、アメリカ連合国が協商連合に加盟したため、とりあえずは生かすことに。
太平洋諸州は細々と生き残るが、弱小勢力になり下がり、もはや現状変更する力は残っていない。
内戦に乗じ、北米に勢力を伸ばそうとしたメキシコ・サンディカリスムをカナダは叩き潰し、一時的に直轄統治の形に。
一方、1938年を回ったころ、欧州ではついに、中欧同盟とインターナショナルが戦争状態に。
インターナショナルはいつの間にか同盟国を増やしていた。
オランダ、ノルウェーは全体主義またはサンディカリスムの新政権が樹立し、フランス・コミューンの尖兵となっていました。
しかし、協商連合も負けてはいない。
ロシア帝国が協商への加盟を受諾。この瞬間より、ロシア帝国は同盟国となります。
ロシアは約180万の規模を誇る大陸軍国であり、非常に心強い味方でしょう。
第1次大戦のとき、英帝国は一応はロシア帝国と同じ陣営だったわけなので、協商の構図が戻った形になります。
おまけ程度ですが、かつての大英連邦の一角だった南アフリカ。
イギリスの革命によって独立していましたが、協商の権威復活を見て、新政権が協商復帰を要請してきた。
我ら協商は、来る者は拒まぬ、ということで大歓迎。
小国ではありますが、南アフリカが協商の影響下になったことは将来役立つでしょう、多分。