オブリビオンに出てくる本、「錬金術の基礎」です。

エルダースクロールズの世界における錬金術士はイコール魔術士であり、錬金の技術は魔術の技術でもあります。










-錬金術の基礎-

著者:アルヤンドン・マシエリ


●錬金術


しばしば大望を抱く魔術士たちには見下されがちであるが、錬金術は時間を費やすに値する訓練である。修得すれば日々の暮らしを便利にすることができるが、難解で、危険を伴う。

公式に従い、素材を用いてその造詣を深めつつ、強い意思で持って勉学に励み、調合を行うのだ。そうすればいつしか一人前の錬金術士になれるであろう。


だが、見習いの錬金術士は、先ず、自分の作ろうとしている物の原理を理解せねばならない。多くの者-自然界の有機物が多い-を細かく砕き、さらに魔法的なものに出来る。熟練した錬金術士は素材の特性をより多く引き出せるであろう。


薬を作るには、2つ以上の調剤を組み合わせればよい。こうして作られた薬は誰でも飲むことができる。(卓越した錬金術師は単一の調剤から薬を作成することも可能だという伝説もまことしやかに囁かれている)


作成した薬は調剤に準じた、複数の効果を持ちうる。多くの薬のレシピは、紅葉と副作用を併せ持つ。最良の効果を生み出すには、どう調合すればよいか。それは錬金術士の采配次第なのだ。(悪い効果のみを生み出す薬は作製価値がないので、著者には推奨されておらず、この文章は、そういったものについてこれ以上言及していない。)




●絞り汁


絞り汁は、実際、錬金術の入門といって差し支えない。調剤を口にした際は、よく噛み砕く事。たちまち効用を得る事が出来るが、正しい器具を用いて調合された薬に、その効果は及ばない。




●錬金術師の道具


乳鉢と乳棒は錬金術士にとってもっとも基本となる重要な道具だ。これなしでは、どんな調剤も薬も作る役には立たない。一人前の錬金術士は、どんな時も使いこなした乳鉢と乳棒だけはいつも持ち合わせているものである。


単に調剤をすり潰す事は、薬を作成するはじめの一歩である。レッドワートの花びらを粉末にしたものを他の調剤-人参などと組み合わせれば、解毒剤が出来上がるであろう。(これは多くの錬金術士が素早く修得して保持すべきレシピである。調合に失敗した際には、このレシピに度々世話になる。)



熟練した錬金術士は、薬の効果を更に高めるために、補助的な道具を持っている。蒸留器は調剤を浄化し、効能を高める役割をする。炉過器で調剤を洗浄し、蒸留する事は、副作用を抑える。加えて燃炉で不純物を取り除けば、さらに効果を高められることであろう。これらの副器具は調合に必ずしも必要はないが、環境が許すなら、是非そうすることを推奨する。




●調剤の組み合わせ


薬の出来は、その調剤に依存する。めいめいの調剤の個別の効果が、薬に影響を与えるのである。1つの薬につき、4つまでの調剤を用いる事が出来る。


錬金術士としての技術は調剤を準備する事によっても磨かれる。そうして新しい特性を発見すれば、薬の作成に用いることができる。これは素晴らしいひと時になりうるが、調合が終わった際には、どの効果が残るかを、注意深く観察すること。

創作されたレシピの全てが良いものだとは限らないからだ。