周知の通りですが、「イギリス」と言う名称は日本でしか通用しないローカル用語です。

故に外国でイギリスとか言っても通じません。


イギリスと言う言葉は、ポルトガル語でいうところの「イングルス」が訛り、エゲレスなどを経て定着した言葉だと言われています。






イギリスの正式名称はグレートブリテン及び北アイルランド連合王国です。

イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの集合体が即ち我々の言う「イギリス」に当たり、

外国では単にブリテン、あるいは連合王国の意であるUK (United Kingdom)と呼ばれます。




実際には連合王国=イギリス=イングランドの支配下と言っても過言ではありません。

イギリス人口は約6500万人でイングランドだけで5300万に上りますが、残りスコットランド、ウェールズ、北アイルランドで1200万人です。


ロンドンはイギリスの首都ですが、ロンドンは正確にはイングランドの首都であり、スコットランドの首都は別にエディンバラがあります。





濃い部分がスコットランドに当たります。


そのイギリスですが、今年の9月にスコットランドの独立是非を問う住民投票があるのはご存知でしょうか?

実は連合王国からの離脱を図るのは今度が初めてではなく、第2次大戦後においても幾度か独立をもくろんでいます。


これを見たとき、

何故、スコットランドは連合王国から離脱しようとするのか?

ということを思いますね。





恐らくですが、民族的理由からだと思われます。


長く争ってきたイングランドとスコットランドですが、この2国が連合を組んだのが1707年。

大航海時代の中で、イングランドの軍門に下るような形でその支配を受け入れたのがスコットランドですが、第2次大戦後に「大英帝国」としての権威が失墜した連合王国の中で、スコットランドの自治意識が高まったと言われています。



そしてそれを後押しするのが、北海の油田の存在です。

スコットランド沖の北海には、130億バレルともいわれる膨大な原油が埋蔵されているといわれ、これがあれば独立後に「弱小国」となってしまうことは無くなります。





つまり「独立してしまえば採算が合わない」ということから「北海油田があれば独立してもなんとかなる」と言う確信に変わったといえます。





イングランド主導の連合王国=イギリスとしてもこれを許すわけにはいかないので、戦後は様々な口実や理由をつけ、スコットランドの議会設置否決など独立への動きを阻止してきました。

ですが、「万が一」次の投票で独立賛成が反対を上回った時、イギリスとして封殺は出来ないでしょう。





ていうか、私としては遠い国なんで、独立してもらっても全然構わないですが。

その場合、スコットランド王室は断絶しているそうですから、スコットランド共和国になるんでしょうか?


まあしかし、クリミアの先例を見るに、万が一にでも賛成派が多数だったとしてもアメリカやイギリスがいちゃもんつけて認めないんでしょうね。