WOLF RPGエディターのフリーゲーム、悠遠物語。
第4回コンテストで第1位を獲得したこの作品をやってみました。
このストーリーは以下引用
あるところに、空に浮かぶ大陸があった
遠い空の彼方へ浮かぶ島
何故浮いているのかも分からない
何があるのかも分からない
誰も彼の地に辿り着けないまま
何百年もの月日が流れる
そして人々の間では様々な噂をささやかれるようになる。
ある人は言った そこは夢が敵う楽園の島
ある人は言った そこは一生遊んで暮らせる財宝の眠る島
ある人は言った 月や太陽と変わらない、当たり前のもの
しかしその真相は分からない
目には見えるけど、決して届かない地
だから人はその場所を『悠遠大陸』と呼んだ
そんな悠遠大陸に、行くことを夢見る
一人の女の子がいました
彼女の名前は『ピア』
独り立ちしたばかりの薬屋さん
空の大陸の下にある街で薬屋として働くうちに
次第に悠遠大陸を巡る
大きな『物語』に巻き込まれていくのであった…
―――
というのが今作の物語です。
悠遠大陸とピアの物語がどう絡んでくるのか気になりますね。
悠遠大陸と関係があるのか否か、この世界では謎の伝染病『みなと病』が流行っています。
この病気は治療法が皆無、発症したら死を待つしかないという恐ろしい病気です。
主人公ピアは、この病気の治療法を確立するため、故郷を出て都会の港町で薬屋を開きます。
そこで出会った、喋る人形『マリネ』。
悠遠大陸との関係性を仄めかし、みなと病にも深い見識を示すこのマリネはいったい何者なのか?
結論からいえば、これ程までに完成度の高いフリーゲームは見た事がありません。
無料であることが信じられないくらいによくできています。
今作は、ガストのアトリエシリーズのシステムを踏襲しており、ダンジョンを探索し、アイテムを収集。
収集したアイテムで錬金術を行い、新たなアイテムを生成するのが主なシステムです。
またそれとは別に、簡易的な店舗経営もあります。
収集または錬金したアイテムに価格を設定して店に置く。
そしてお店を開いて売れるのを待つと言う感じです。
主人公ピアは薬屋さんですが、実際なんでも屋さんみたいな感じで、なんでも店頭に置くことができます。
町での移動はまさに、ガストのそれです。
行きたい場所を選択し、マップ内ではRPG風になります。
アイテム収集の際は、いわゆるダンジョンに入るのですが、このダンジョンがランダム生成。
つまり不思議のダンジョンでよくあるアレです。
入るたびに構造が変わり、アイテムの入手場所もランダムです。
戦闘はターン性ではなく、マップの移動と戦闘は一つ。
自由に行動していく、確かクロノクロスなどのシステムだと思います。
アイテム蘭を開いても敵の行動は止まりません。
主人公ピアは基本的に戦闘能力が低いようで、仲間を雇う感じになるのでしょうか。
そして人物事典、用語辞典なども完備。
世界観の補完もしっかりできています。これほどしっかり作られていると、没入度が違いますね。
その他にアイテム図鑑、モンスター図鑑も。
ちゃんと簡易説明があります。
そしてもう一つ私が驚いたのが、セーブ画面です。
主人公ピアの日記として直前までのあらすじが書かれていますが、このクオリティの高さ。
最近の、日本の下手な商業ゲームに手を出すよりも、こちらの悠遠物語をやった方が良いでしょう。
無料でこれほどまでのクオリティを実現した、と言うことに何より驚き。
2年前になりますがコンテストで1位を取ったのも納得の出来です。
私はまだ序盤の序盤ですが、先が楽しみなゲームですね。
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