山梨県富士五湖といえば、「本栖湖のモンスタートラウト」が知られていますが、実は「ヒメマス」がもっとも有名です。
ヒメマスは、サケ目サケ科の淡水魚の一種で、湖沼残留型(陸封型)の魚種で大きさは20~30cmほど…大きいものは50cmになるものもいます。
ちなみに、降海型は紅鮭(ベニザケ)です。
北海道の阿寒湖とチミケップ湖を原産とする魚で、1904年(明治42年)、北海道庁水産課職員により命名されたそうです。
1906年に、北海道千歳市の支笏湖(しこつこ)から、山梨県の西湖と本栖湖に移入、また同年に、栃木県の中禅寺湖、神奈川県の芦ノ湖、長野県の青木湖などに移入され生息しています。
山梨県では、西湖・本栖湖それぞれ、春季・秋季と年間2回の解禁があり、山梨県漁業協同組合連合会の発行する「県下共通遊魚認証」の31魚種には含まれていないのです。
「県下共通遊漁承認証30全魚種」から抜粋
2.魚種 アユ・ヒメマス・西湖のワカサギを除く、該当区域の漁業協同組合が遊漁規則で定めたヤマメ・アマゴ・コイ・フナ・ワカサギ等。
毎年、山梨県のローカルニュース番組(YBS、UTY)で話題になる「レンタルボート」での釣りで、サビキ仕掛け(10本針など)に餌はイクラかワカサギ用の紅サシを使います。
タックル(参考までに)
・トラウドロッド(1.8m前後)※リールがつけれるロッドなら何でもOKです。
・小型両軸受けリール(カウンター付きが便利)、またはスピニングリールで3000番~くらいかな?
・ナイロンライン1.5号前後または、PE1号前後(1mごとにマーキングの付いたものが棚とりしやすい)
・ヒメマス用サビキ仕掛け(ウイリー、スキンどちらでもよい)
・ハリ6~8号(6~10針のサビキ仕掛)
・ナス型オモリ 15~20号
棚は10m~30m(深場では40~45mも)、常連は複数の竿(2~3本)を出して狙います。
極端に磯釣りの竿とかでなければ…問題なく使えると思います。
貸しボートは通常6時からですが、4月は5時とかですので、事前にボート家さんに確認したほうが良いですね。
だいたい、出船から8時くらいまでが「地合い(魚がまとまっている、棚も一定のところで回遊)」で、それ以降は魚がバラける傾向にあり、棚もバラバラになるような感じです。
通常で2時間程度、10~20匹くらいは釣れるかな?
棚が合って、活性が高い時なら倍の数は釣れるかも…ですが、一人30匹までという制限があるので注意が必要です。
基本的には解禁に合わせて成魚放流するので、魚影は濃いと思います。
ルアーや毛鉤などで狙う方法も、中禅寺湖や芦ノ湖では「ヒメトロ」と呼ばれるトローリングもあるようですが、西湖・本栖湖ではサビキ釣りが基本です(サビキ釣り以外を見たことがないです)。
ヒメマスの魚肉は紅色(サーモンピンクの白身)で美味、焼いて(塩焼き)もソテー(ムニエル)にしても美味しく、マス・サケ類で一番ともいわれるほど🍴
味のイメージはそのまま、紅鮭ですが…生食(刺身、カルパッチョ)も美味しく、ただ鮮度落ちが早いのが残念な点です。
天然物は一定時間凍らせる「ルイベ(サケを生で食べるときの寄生虫〈アニキサスやサナダムシ〉による中毒防止の危険回避の調理法)」で刺身に、養殖物は寄生虫がいないので、そのままを刺身に出来てとっても美味しいです。
養殖物は通販でも購入できるようですが…?
「ヒメマス」で検索してみてください。
一昔前までは、親戚のおじさんや親父の釣り仲間からの「頂き物」や、自らボートに乗って…サーフにはまってからは遠ざかっていますが、旬の味を満喫していました。
フライのタックルを久しぶりに引っ張り出した昨夜、本栖湖でのモンスタートラウトを狙ったフライでの釣りをふと思い出したら、「ヒメマス釣り」も思い出した。
湖といえば山中湖の「ワカサギ釣り」と思う方が多いと思いますが…春の季節ですからね。
興味があるというアングラーは是非、お試しください、美味しいヒメマス(紅鮭)を「Catch&Eat」してみてはいかがでしょう?