平塚沖波浪等観測データをチェックしながら、ふと…気になることが頭を過った。
低気圧が来るたびにサーフは荒れて…


まだ、荒れてる…(ToT)

今回は釣りに関連する話ですが、ちょっと長いかな?

でも、サーフを愛する方々、最後までお読みください。(写真やイラストはありません、文字だけですよ)

西湘海岸の保全事業は、波による砂浜の浸食が著しい小田原市の酒匂川から大磯町の大磯港までの延長13キロが対象で、工区は、西側から▽小田原(6.5キロ)▽二宮(2.2キロ)▽大磯葛川西(1.5キロ)▽同葛川東(2.5キロ)の四つに分ける計画で、岩盤型施設6基は、二宮と大磯葛川西の両工区に設置される計画。

西湘海岸保全事業の総事業費は181億円。事業全体では約36万立方メートルの養浜工事を実施すると…

西湘海岸の養浜関連の詳しいことはこちらを(PDFファイルです)
http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000639997.pdf

海岸浸食は日本の各地で発生している、海岸は、侵食と堆積の均衡によって維持形成される地形であることから、侵食が堆積を超過する状態が継続することによって、総体としての海岸の侵食が生ずる。

海岸侵食は、気象の変化による波向きや風向きの変化、温暖化に伴う海面上昇、コンクリートの材料としての海浜及び河川における砂利採取などが指摘されていて、最も大きな原因としては、河川にダム等の構造物が多く建設されたことにより、河川から海岸へ流れ込む土砂の絶対量の減少が挙げられる。

港や突堤の建設により砂の移動の連続性が断たれ、その上手では砂が堰き止められることで堆積し、下手では砂の供給不足により侵食することもあり、この侵食はさらに下手へ伝播し広範囲に影響を及ぼすこともあるそうです。

遠浅の海岸では、津波や高波のパワーは重力との拮抗で陸に到達するまでに弱くなるが、遠浅でない海岸では、波浪のパワーが海岸に直接あたるとして、遠浅に堆積する土砂による津波や高波の力を低減する防災効果を低減する防災上の影響が指摘され、海岸侵食によって日本では毎年160haもの国土が失われているという…

原因は?
河川の持つ土砂生産量が変化することにより海岸の土砂の需給が変化し海岸線が削られ、複合的な要因がありダムのみに起因しているのではないが、河川が漂砂に与える影響は大きく、砂浜や干潟の土砂は堆積と侵食の微妙なバランスで成り立っており、河川からの土砂流下量の減少は海岸侵食に影響するという。

特に静岡県・富山県等の中部山岳地帯を源とする河川の河口を持つ県で顕著である。中部山岳地帯にはフォッサマグナが走っており、地すべり多発地帯であるがゆえ、河川の土砂運搬量は非常に多い。それがダム等によって遮られることで、河口では流入土砂量が激減し、そのため、豊富な流出土砂によって形成されていた砂浜海岸が、土砂不足により侵食を受けることになる(遠州の中田島砂丘が有名)

遠州大砂丘の中田島砂丘(なかたじまさきゅう)は静岡県浜松市の南部の天竜川以西に位置し、南北約0.6km、東西約4kmに渡って広がる砂丘だが、海岸線が毎年平均5mほど後退し続けている。
九十九里の海岸では海水浴場が十数か所も閉鎖されてきたなど問題は深刻…

河川以外の土砂の供給源である海食崖等の護岸による供給減による汀線の後退(例としては九十九里浜)や、河川の流路を人工的に変えたために元々の流路の河口に土砂が到達しなくなったことによる侵食(例としては新潟海岸)なども指摘されるなど、多くの場合は土砂収支のみで考えられがちであるが、長期的な地殻変動などの影響も大変大きく、実際の状況を正しく理解するには、地球科学的な検証が必要らしい。

富士川は釜無川本谷として、南アルプス北部、山梨県と長野県の県境に位置する鋸岳(のこぎりだけ)に源を発し、長野県富士見町にて八ヶ岳などを源流とする立場川と合流しながら、山梨県北杜市まで長野・山梨両県の県境を成す。北杜市にて山梨県域に入ってから尾白川、塩川、御勅使川などと合流しながら甲府盆地を南流し、西八代郡市川三郷町と南巨摩郡富士川町の町境で笛吹川と合流する。

一般的に釜無川と笛吹川の合流点より下流を富士川と呼び、そのまま富士山の西側を南流し、途中早川、常葉川、波木井川など更に下って静岡県に入ると稲子川や芝川などの支流を合わせ、富士市の雁堤南で東海道と交差し、富士市と静岡市清水区との境で駿河湾に注ぐ…

山梨県のダム・堰
【富士川水系のダム・堰】
雨畑ダム(雨畑川)
荒川ダム(荒川)
後沢溜池ダム(亀沢川)
柿元ダム(佐野川)
上来沢川ダム(小武川)
上日川ダム(日川)
小樺ダム(早川)
琴川ダム(琴川)
塩川ダム(塩川)
頭佐沢ダム(頭佐沢川)
大門ダム(大門川)
西山ダム(早川)
広瀬ダム(笛吹川)
保利沢ダム(早川)
丸山溜池ダム(帯那川)
竜ヶ池ダム(相川)
千代田湖
徳島堰
【相模川水系のダム】
大野ダム(谷田川)
葛野川ダム(土室川)
小篠溜池ダム(小篠川)
深城ダム(葛野川)

参照:ダムネット
http://damnet.or.jp/cgi-bin/binranA/TableAllItiran.cgi?zi=zen&ken=19&jy=ken

こんなに沢山のダム・堰がある、静岡県・神奈川県に流れ込む河川のダム・堰
この河川はヤマメ・イワナ・ニジマスなどの渓流魚釣り(フライフィッシング)で訪れたところ…

ダム堆砂の現状は?
ダムの堆砂を測るものとして堆砂率(たいしゃりつ)があり、堆砂率が、20パーセントを超えると堆砂が進行していることになり、水系別ダム堆砂率で見てみると、中央構造線付近を流域に持つ天竜川・大井川・富士川において水系内全ダム堆砂率が30パーセントを超えているという、堆砂率上位10ダムの大半はこの3水系で占められる。<

ダムの維持管理費はこちらを参考に
参照:会計検査院
http://www.jbaudit.go.jp/pr/kensa/result/26/pdf/261021_zenbun_03.pdf

生活を便利にするために作られたダムは結果として自然を破壊し、毎年国土が減り…
最近ではダム堆砂の新しい技術もあるようですが…既存のダム・堰の堆砂は増えるばかりです、その対策費も多くは税金ですから。

このままでは、何年か後にはサーフフィッシングは無くなるのでは?

素晴らしいサーフの釣り、これを未来に引き継ぐことができないなんて、許されませんよね。

どうすれば良いのか?
全く解決策は思い当たりません検討もつきませんが…今の現状を理解することは必要に思います。

「自然保護」だけでなく、そろそろ本気で「自然復活」にシフトする時代ではないでしょうか…

豊かさと便利さは違う…そんなことを思います。