天気予報で「今日の日本列島は高気圧に覆われ、晴れるでしょう」とか、「低気圧が東シナ海に進んでくるため、夜には雨の降る所がある見込みです。」なんて聞きますよね。


安全な釣行に気象情報は必須です、気象条件(風力、風向など)は波の発生に大きく影響しますから…


高気圧と低気圧ってなんだろう?


水に潜ると水圧がかかります、同じように大気にも大気圧があります。

大気の重さによる地表面にかかる圧力を気圧といい、気圧の単位は台風のとき良く聞く”hPa(ヘクトパスカル)”、ただし、○○hPa以上が高気圧、以下が低気圧と基準値はありません。

周囲より気圧の高い部分を等圧線で囲んだところが高気圧、周囲より気圧の低い部分を等圧線で囲んだところが低気圧になります。


空気は気圧の高い方から低い方へ流れます、これPoint!


高気圧の下の地表付近では周囲より気圧が高いので風が外側に向かって吹き出します、これを補うために上空から空気が下に向かって流れます、これを「下降気流」といいます。

高気圧の中では雲は発生しにくいのです。


一方、低気圧の下の地表面では周囲より気圧が低いため、中心に向かって空気が集まり「上昇気流」が発生します、上昇気流が発生すると雲ができて雨が降りやすくなります。

この時、低気圧が発達すればするほど上昇気流は強くなり中心に流れ込む空気の量が増え、風は強くなり、上昇気流も強くなるので大規模な雨雲が発生します。


なぜ雲ができるのか?

雲は大気中の水蒸気が凝結してできた小さな水滴の集まりで、空気の塊が上空へ持ち上げられると、上空ほど気圧が低いので空気の塊は膨張して温度が下がり飽和達します。

大気中(空気中)にある海水の飛沫からできた塩の小さな粒や火山の噴煙、工場からの煤煙などに水蒸気が付着し、次第に大きくなり水の粒となって雲ができます。


中学2年の理科の時間、気象で飽和と飽和水蒸気量・水蒸気の凝結と露点で学びます。


飽和:水は蒸発すると水蒸気になります、この水蒸気は無限に空気中に広がるわけではなく、空気中に受け入れられる水蒸気量には限界があり、この限界まで水蒸気を含んだ空気の状態を飽和といいます。


飽和水蒸気量:飽和の状態にある空気1?に含むことができる水蒸気の最大量を飽和水蒸気量といい、気温が高いほど飽和水蒸気量は多くなります。


凝結と露点:空気中の水蒸気が冷えて水滴(水)の状態になることを凝結(どこかの-196℃みたいなサワーではありませんよ)といい、この凝結が始まる気温のことを露点といいます、空気中の水蒸気の量が多いほど、露点は高くなる性質があります。


更に気象について詳しくしたい方、こちらがお勧めです。

天気の部屋


それでは波はなぜ起きるのでしょう?

大きく2つ原因があります。

1.風によって発生する

海の波は風によって発生します、風の力で海面が揺れ、風が強くなればなるほど大きな波が発生します。

風による波の発生には「風の強さ」「風の吹く時間」「風の吹く距離」で変化します。

風が弱く吹く時間や距離が短いと波は小さく、風が強く、吹く時間や距離が長いと大きな波は大きくなります。

台風で大きな波が発生するのは吹く風が強く、吹く時間や距離が長いのが理由です。

地球規模でみると赤道辺りを東から西へ吹く風を「貿易風」といい、極地に近いところでは西から東へ「偏西風」が吹きます。


風のない穏やかな日でも海には波がありますよね、これは、遠くの海で風が吹いていて、そこで発生した波がやって来るのです。

風の吹いている場所から、風の吹いていない場所へ伝わってきた波を「うねり」といいます。


2.海水の動きによって波が発生する

海水はご存知のように地球規模で動きます。

海水の「動き」=「流れ」は風と同じように波を発生させます。

地球の自転・公転、月と太陽やその他の惑星などの引力が関係して起きます。


大潮・小潮・中潮・長潮・若潮なんかは月の影響で、大規模な干満のことですよね。

万有引力で有名なアイザック・ニュートン(1642-1727)が1665年に、地上の引力が月などに対しても同様に働いている可能性があると…


地球と月にはお互いに引き合う力(万有引力)が発生し、大きな引力で地球の海水は月のある方へ引き寄せられます、引き寄せられたところが「満潮」になり、海水の少なくなるところは「干潮」となります。


ん? でも月がなくても干満はあるよなと思った方、鋭い突っ込みです。

地球が自転ているということは、そうです、「遠心力」が働いているのです。

この遠心力により宇宙からは丸くみえる地球ですが、実際には楕円のような感じです。

詳しく解説すると、長い話になります(既に長いか)

地球は1日に1回自転するので、多くの場所では1日に2回の満潮と干潮を迎えることになります。


また、月が地球の周りを約1か月の周期で公転しているために、満潮と干潮の時刻は毎日約50分ずつ遅れ、 さらに、満潮時と干潮時の潮位やそれらの差も、毎日変化しています。


大潮・小潮は地球に対して月と太陽が直線上に重なるとき、月と太陽による起潮力の方向が重なるため、1日の満潮と干潮の潮位差が大きくなり、この時期を「大潮」といいます。


月と太陽が互いに直角方向にずれているときは、起潮力の方向も直角にずれて、互いに力を打ち消す形となるため、満潮・干潮の潮位差は最も小さくなり、この時期を「小潮」といいます。


大潮と小潮は、新月から次の新月までの間にほぼ2回ずつ現れ、 新月と満月の頃には大潮、上弦の月と下弦の月の頃には小潮になります。


このようなことから、海水は絶えず動き波が発生することになります。


地球や月、太陽による潮位の変化を「天文潮位」といい、天文潮位は気象庁のページから確認できます。


更に気象庁のページ(知識・解説)から 潮汐(ちょうせき)に関して調べられます。


その他、地震や海底火山の噴火など、地表の揺れによっても波は発生し、3.11の東北大震災の津波みたいな大きな波を起こすことがあります。


宇宙といえば、今日は1961年4月12日、ガガーリンがボストーク3KA-2で世界初の有人宇宙飛行に成功した日。

一般的には「地球は青かった」というので有名ですが…実はこれ不正確な引用らしいのです。

「空は非常に暗かった。一方、地球は青みがかっていた」が本当らしいです。

後のガガーリンの著書「宇宙への道」にも、地球の描写として 「地球はみずみずしい色調にあふれて美しく、薄青色の円光にかこまれていた」のような記述が見られると…


2016絆カップは今週末の開催、今のところ天気は良さそうです。

神奈川(湘南・西湘サーフ)は、明日の夜遅くから明後日朝にかけて天候は崩れ、海にも影響が出る予報(1m後2m)です、釣行(プラクティス)に行かれる方々、ご安全に!


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