言わずと知れたホンダの創業者であり、他の誰よりも車やバイクを愛して止まない人でした。
その本田宗一郎氏は、生前に「私の社葬は行なわないでくれ」と述べていました。なぜなら、社葬をやることで周辺道路を渋滞させたくない、と考えていたからでした。他の誰よりも車やバイクを愛し、そして普及させたいと考えていたからこそ、社会的責任があると強く感じていたからでした。
しかし近年のマイカー優遇政策を見ると、とにかくマイカーを野放図に増やすことしか頭にないように思います。例えば休みともなると、高速道路土曜休日ETC特別割引(高速千円)も手伝ってあちこちの高速道路で大渋滞、しかもその影響で公共交通機関は軒並み利用者減少、そしてそのしわ寄せが鉄道会社やバス会社のみならず航空会社にも及んでいる状況が見られます。加えてマイカー購入の補助金もエコカー減税の名目でバラ撒かれたりした結果、まだ乗れる乗用車がどんどんスクラップにされて行きました(極端な話、スターレットから最新型のレクサスに乗り換えることもエコになってしまう)。もし本田宗一郎氏が存命であれば、間違いなく激怒していたでしょう。

******************

加えて本田宗一郎氏は車やバイクへの愛着のみならず飛行機への憧れもありました。ホンダの二輪車のマークが翼になっているのは、将来飛行機も作りたいという意志の現われでした。その本田宗一郎氏の憧れは、長い年月を経て、「ホンダジェット」という小型ビジネスジェット機で実現しました。
本田宗一郎氏は飛行機への憧れもあっただけに、もし存命であれば航空会社にまで影響を及ぼした高速千円政策には間違いなく大反対だったでしょう。