ネット右翼の興りには様々な説がありますが、私は以下の説を提唱します。なお、誤りがあったらご指摘いただけると幸いです。

一般にネット右翼の出現は2002年のW杯の日韓共催からと言われています。背景として考えられるのは、この前年に小泉内閣が発足しており、更には発足した年の8月から毎年靖国神社に参拝しています。そして同じ頃に「新しい歴史教科書をつくる会」編纂の歴史教科書問題が起きています。靖国神社・歴史教科書の件ではどちらも中国や韓国からの抗議を受けており、それに対し「いちいち口出しするな!」と反発したのがネット右翼の興りではないか、と考えます。

しかし時が経つにつれネット右翼も変質してゆきます。当初は上のように、いわゆる国粋主義が背景にあったと思われますが、近年ではただの「ネット荒らし」がネット右翼化しているように思います。中国や韓国を見るのも不愉快な言葉遣いでひたすら中傷したり、挙げ句の果てには障害者や老人などにも誹謗中傷を浴びせるようになります。それがいわゆる「ネトウヨ」でありさらに発展したのが「在特会」でしょう。実際ネットマナー自体ここ4~5年の間に急激に低下しており、ネトウヨの増殖とあながち無関係ではないでしょう。それに加えて、今までネットを荒らしていた輩がネトウヨ化したのみならず、ネトウヨ自体が新手の荒らしであるように思います。現に、2ちゃんねるとかYahoo!のニュースコメントやYahoo!知恵袋の政治や韓国・中国とは無関係なところで特定の政党や政治家、韓国・中国を誹謗中傷する書き込みが多く見られます。
なお、私はひたすら侮蔑的な言葉遣いで中国や韓国を中傷する輩や街宣右翼などのいわゆる「エセ愛国者」を「ウヨク」や「ウヨ」と呼ばせていただきます。