スターまんが日本昔ばなし
犬猫🐺犬と猫と狼



📺️1992年(平成4年)9月26日
🎙️ナレーション市原悦子さん


あらすじ




むかしむかし、ある山のふもとに大きな屋敷があり、

そこでは犬と猫が飼われていた。

猫は大事にされていたが、

犬は年を取りすぎていて、

どろぼうが入っても吠えなくなったので、

最近ではエサもろくに食べさせてもらえず、

ひもじい思いをしていた。

そこで、犬はどうしたものかと裏山の狼に相談しに行った。

すると狼は言う。

「毎晩、屋敷の奥さんは子供に小便をさせに外に出るので、次の満月の夜に自分(狼)が子供を襲うふりをする。

そこで犬が出てきて自分を追っ払って手柄を立てればいい。」

満月の夜が来ると、はたして狼が現れ、屋敷の奥さんと子供に襲い掛かろうとした。

犬はこれを追っ払い、事は計画通りに運んだ。

翌日、犬は家人から褒められ、

たくさんのご馳走を食べさせてもらった。

ところが、狼はお礼に自分の願いを聞いて欲しいと言う。

それはなんと、屋敷の猫を食べたいと言うものだった。

困った犬は、どうしていいか分からず、猫にこのことを話してみた。

すると猫は「狼と決闘して、負けたら食われてもよい。」と言うのだった。

犬がこれを狼に伝えると、

狼は「猫のやつ、俺に勝てると思っているのか!?」と怒ったが、

兎にも角にも狼と猫の決闘は決まった。

決闘の日、

狼は山の一本松のところで待っていたが、

猫は約束の時間をとっくに過ぎてるのに現れない。

狼は待ちくたびれて、

とうとう居眠りしてしまう。

そのころ屋敷では、そろそろいいだろうと言って、

猫は犬を連れて裏山に向かった。

猫は裏山に着くと、

眠っている狼のそばに足を忍ばせて近づき、

狼の耳元で鳴いた。

すると、寝ている狼はうなされ始めた。

狼は、あべこべに自分が猫に食われる夢をみていたのだった。

その時、猫は狼の耳をパシッと叩いて狼を起こした。

狼が起きると、目の前には、大口を開けた猫が立っている。

狼は猫に食われると思い、

大慌てで山の中に逃げていった。

それから狼が姿を見せることは二度となかったそうだ。

一方、犬と猫はそれからも屋敷で大事に飼われた