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あらすじ
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むかしむかし、ある山のふもとに大きな屋敷があり、
そこでは犬と猫が飼われていた。
猫は大事にされていたが、
犬は年を取りすぎていて、
どろぼうが入っても吠えなくなったので、
最近ではエサもろくに食べさせてもらえず、
ひもじい思いをしていた。
そこで、犬はどうしたものかと裏山の狼に相談しに行った。
すると狼は言う。
「毎晩、屋敷の奥さんは子供に小便をさせに外に出るので、次の満月の夜に自分(狼)が子供を襲うふりをする。
そこで犬が出てきて自分を追っ払って手柄を立てればいい。」
満月の夜が来ると、はたして狼が現れ、屋敷の奥さんと子供に襲い掛かろうとした。
犬はこれを追っ払い、事は計画通りに運んだ。
翌日、犬は家人から褒められ、
たくさんのご馳走を食べさせてもらった。
ところが、狼はお礼に自分の願いを聞いて欲しいと言う。
それはなんと、屋敷の猫を食べたいと言うものだった。
困った犬は、どうしていいか分からず、猫にこのことを話してみた。
すると猫は「狼と決闘して、負けたら食われてもよい。」と言うのだった。
犬がこれを狼に伝えると、
狼は「猫のやつ、俺に勝てると思っているのか!?」と怒ったが、
兎にも角にも狼と猫の決闘は決まった。
決闘の日、
狼は山の一本松のところで待っていたが、
猫は約束の時間をとっくに過ぎてるのに現れない。
狼は待ちくたびれて、
とうとう居眠りしてしまう。
そのころ屋敷では、そろそろいいだろうと言って、
猫は犬を連れて裏山に向かった。
猫は裏山に着くと、
眠っている狼のそばに足を忍ばせて近づき、
狼の耳元で鳴いた。
すると、寝ている狼はうなされ始めた。
狼は、あべこべに自分が猫に食われる夢をみていたのだった。
その時、猫は狼の耳をパシッと叩いて狼を起こした。
狼が起きると、目の前には、大口を開けた猫が立っている。
狼は猫に食われると思い、
大慌てで山の中に逃げていった。
それから狼が姿を見せることは二度となかったそうだ。
一方、犬と猫はそれからも屋敷で大事に飼われた
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