5枚目のソロアルバム「R」が完成した今市隆二さん。アルバムの世界観や三代目 J SOUL BROTHERS としての今後について語った。

AERA 2024年6月17日号の記事を紹介する。






――コンスタントにソロアルバムを発表しているが、アルバムごとに世界観が大きく変わる。

前作「GOOD OLD FUTURE」ではルーツである90年代R&Bの王道を貫き、

前々作「CHAOS CITY」では80年代のレトロフューチャーな世界観を築いた。



今市隆二(以下、今市):確かに、アルバムごとに面白いほど世界観が変わっています(笑)。

R&Bが軸にあるところは変わっていませんが、

そこに毎回違う要素を足しています。最新作の「R」もまた、これまでとは大きく違うアルバムです。




夢を与える立場に

 昔は音楽ジャンルを分けることが当たり前でしたが、

今はネットで気軽にあらゆるジャンルの音楽が聴ける時代であり、

ジャンルを以前ほど気にしなくなっている。

自分としても、

シンプルにその時々でフィールした音楽をやればいいと思っています。

軸はありながらもいろいろなことに挑戦することで、

これまでの今市隆二と新しい今市隆二を両方見せられるんじゃないかなと。



――ソロで新たなトライを続ける一方、

デビュー14年にして6度目のドームツアーを成功させた三代目 J SOUL BROTHERSの影響力を実感することが増えているという。



今市:昨年の「音楽の日」のダンスコラボで、

他の事務所のダンス&ボーカルグループが「R.Y.U.S.E.I.」を踊ってくれました。

そこに参加してくれたBE:FIRSTのSOTAとLEOは初めて行ったライブが三代目で「夢をもらった」と話をしてくれた。

僕は元々EXILEから夢をもらって今ここにいます。

自分がそういう立場になれたことは最高に嬉しいです。



僕も含めて今はソロ活動の時期。


ガンちゃん(岩田剛典)、NAOTOさん、ELLYがソロツアーをやっています。

ツアーをやることは簡単なことではなく、

しっかりとテーマやメッセージを考えたうえで行っている。

スキルを養い、そこで生まれたアイデアをグループに還元していけるのが理想です。



三代目でギネス記録を

 たとえそれぞれが活発なソロ活動をやっていたとしても、

自分たちが三代目 J SOUL BROTHERSであることには変わりない。

グループとして新たなヒット曲を生みたいという気持ちは変わらずあります。


 あと、長く続けたいです。

ソロボーカリストとして長く活動するイメージは持てているのですが、

ダンス&ボーカルグループの場合、

年齢を重ねるとダンサーの体力の問題が出てきます。

年々長く活動することの大変さを感じていますが、

三代目だったらダンスのキレではない表現にトライするとか、

グループとして未踏の地を目指せるんじゃないかと思っています。

ダンス&ボーカルグループのギネス記録を達成できるようなグループになれたらいいですよね




ライター・小松香里)

AERA 2024年6月17日号より抜粋