スターまんが日本昔ばなし
🐲二ツ池の龍


📺️1983年(昭和58年)2月19日
🎙️ナレーション市原悦子さん

あらすじ




むかし伊勢の二ツの池に雄龍と雌龍の夫婦がいた。

悠久の時が過ぎ、いつしか土地に人間が住み着く時代となる。

雄龍は人間たちの焚く火や振る舞いが面白くなく、

嵐を起こしたり雷を落したりと人間を立ち去らせようとする。

しかし人間はたくましく乗り越え、

雄龍もいつしか人間たちを認めたい気分になっていった。

そんなある日、人の夫婦が畑に出ていると一頭の大きな猪が作物を荒らしていた。

夫は作物を守ろうと猪に打ちかかるが、

歯牙にもかからない。

様子を見ていた雄龍が猪に言う。

人間を認め邪魔をするのはよさぬかと。

猪は聞かず、逆に人に肩入れしようという雄龍に挑みかかる。

戦いは激烈を極めた。

力は龍が一枚上であったが、

猪の猛進のため火が起り、

二ツ池の周辺は大火事になってしまう。

戦いには敗れた猪だが、

その大火のため雌龍が池に閉じ込められてしまった。

雄龍は雌龍を救うために大火を呑み込みはじめた。

やがて大火は引き、

雌龍は天に逃れることができたが、

炎を呑みつづけた雄龍はその体を炭と化し、

再び起きることはなかった。