椎名林檎さんが主宰するバンド・東京事変へリスペクトを捧げた大学生のコピーバンド・
文総事変が、いま局地的に話題に。2月25日に公開されたライブの動画が、公開から1ヶ月も経たず再生数が60万回に迫る勢いで伸び、注目を集めています。
関西学院大学の文化総部軽音楽部で活動
文総事変は、キュウソネコカミなどを輩出した関西学院大学の軽音部・文化総部軽音楽部(通称はKGLMC、文総)で活動中のコピーバンド。注目を集めているライブの動画は、同大学の大学祭「新月祭」(2023年)で撮影されたものです。動画を観ると、ボーカルと楽器隊のどちらも確固たるスキルを持っていることがすぐに分かります。椎名林檎さんのセクシーな歌い回しを踏襲したボーカルの声、そして立ち振る舞いには華があります。また、東京事変のジャジーでテクニカルなアンサンブルに近づけるべく、ドラムス・ベース・ギター・キーボードも、遺憾なくその手腕を発揮。動画の最初から最後まで自然に聴けてしまうというところに、凄みを感じます。(あくまでも"コピー"バンドなのに)違和感がない。
文総事変の大学生らしからぬベテラン味
全員が落ち着いてライブに集中しており、大学生らしからぬベテラン味もあり。シンプルに格好良いです。また、そんな彼らの姿を複数台のカメラで撮影し、きちんとスイッチング(画面の切り替え)されているのもポイント。学祭の記録映像としてはハイスタンダードなのも、動画が注目を集めた要因だと思います。YouTubeやSNSなど、誰でも情報発信できる環境が整備されたのと並行し、主にスマートフォンの進化によって、誰でもハイスタンダードな映像・動画をつくれるようになった現代だからこそ、発見された才能だとも言えるかもしれません。