Aimerが音楽を聴くようになったきっかけや、好きなアーティストについて語った。


このトークが繰り広げられたのは、J-WAVEで放送中の番組『SAPPORO BEER OTOAJITO』(ナビゲーター:クリス・ペプラー)。 

ビールを飲みながら、クリスとゲストが音楽談議を繰り広げる番組だ。

オンエアは2023年12月23日(土)。




Aimerのニューシングル『白色蜉蝣』が発売中だ。




この番組では、ゲストがビールに合う“おみや”を紹介する。

Aimerは松倉の「パパ好み」を持参し、ビールとともに楽しんだ。




「歌の仕事に就けたらいいな」夢を抱いた子ども時代

まずは幼少期のAimerについて訊くと、「ソファに立って1人で歌い出しちゃう感じの子どもだった」と話す。

Aimer:歌うのが好きだったみたいです。

クリス:自分では、歌い始めたのはいくつくらいか覚えてますか?

Aimer:小学生くらいですかね。

クリス:どんな歌を歌ってたんですか?

Aimer:小学校のときにミュージカル『アニー』の映画版、

最近リメイクされる前の古い映画がすごく好きで観ていて。

そこでいろんな子どもたちが歌う劇中歌がすごく好きで、歌ってました。『TOMORROW』とか『Maybe』とかいろいろ。

クリス:じゃあ、小さい頃から歌手になりたいってことだったのかな。

Aimer:そうですね。歌の仕事に就けたらいいなっていうのはぼんやり思っていました。

Aimerが音楽を好きになったきっかけは、父の影響もあるという。

Aimer:父が趣味でベースを弾いていて、その影響でいろんな音楽を聴いたりライブを観に行ったりしていました。

父はブルースとかジャズが好きで、

よく居間にはそういうのが流れていました。 

なので私も中学のときに父の影響でマーカス・ミラー



のCDを聴いたりして、ベースのスラップを練習したりとか。

クリス:お父さんがスラップの練習をしているのを見て。

Aimer:そうですね。

父に教えてもらったりとかして。

今でもふざけてライブのリハーサルの休憩中とかにメンバーのベースを借りてやったりしてます(笑)。

面白くて楽しくて。




スピッツとLOVE PSYCHEDELICOの好きなところ

そんなAimerが初めて買ったCDはアヴリル・ラヴィーン


のファーストアルバム『Let Go』だった。



クリス:アヴリルのどんなとこが好きなんですか?

Aimer:まず声と、あと当時いろいろインタビューとかを買いあさって読んでたんですけど、
自分のやりたいことを何にもとらわれずやってる感じで。 
それまでジャズとかブルースとか聴いてる自分が初めて自分の意思で手に取ったアルバムだったんです。

クリス:じゃあ、そういう好きなことをやっている、
自由に生きているアヴリルに魅了されたってことですか。

Aimer:そうですね。
当時はファッションとかもジェンダーを超えるというか、
ちょっと男の子っぽいファッションだったり、
そういうところも含めてすごく素敵だなと思って、好きでしたね。

日本の音楽だと、スピッツ


やLOVE PSYCHEDELICOが好きなのだそう。

クリス:この2組のアーティストはジャンル的にはちょっと違う感じだけど、どういうところに共通点を感じますか?

Aimer:声が、両者ともとても素敵だなって。
音楽性は全然違うので、
それぞれ好きなポイントは違うんですけど、
LOVE PSYCHEDELICO


は自分が好きだった父に教えてもらった往年の音楽の系譜を受け継ぎながら、
自分たちのJ-POPに昇華している感じがすごくカッコいいなと思いました。スピッツは歌詞とかも含めて世界観が構築されてるアーティストに自分の中では初めて出会ったので、
衝撃を受けました。

クリス:スピッツ


は歌詞も影響を受けました?

Aimer:はい。影響を受けたと言うとおこがましいくらいなんですけど、
少なからず自分の曲作り、
歌詞作りの中にありますね。

クリス:そうするとLOVE PSYCHEDELICOはどちらかというとトラック、
楽曲で、歌詞の世界はスピッツ


の世界観が好きだったわけですね。

Aimer:その通りです。


「体が勝手に動くって、こういうことなんだって」

Aimerが物心ついて初めて行ったライブはエリック・クラプトンの武道館公演だった。

Aimer:結構上の席でクラプトンがすごく小さかったんですけど、
ベーシストのネイザン・イーストがいて、父が「彼をよく見なさい」って。最近も観に行きました。 
やっぱり来てくださるなら見届けないと、って。 
そのときに改めて聴いてみると、
4月のライブが特にそうだったかもしれないけど、
結構ブルースのカバーみたいな曲をいっぱいやってらっしゃって。
父が昔聴いていたブルースのナンバーがいっぱい流れてきて、
そこでめちゃくちゃ感動しました。

クリス:ブルースを聴いて、さすがエモーショナルだなって感じました?

Aimer:こんなに自分はブルースが好きなんだなって思ったくらい。
体が勝手に動くってこういうことなんだって。
勝手に立ちたくなるっていうか、
そういう感動がありましたね。『Layla』をやってくださったんですけど、
そのときにまわりに「待ってました!」みたいな方がたくさんいて、
そのお客さんたちがその曲が流れた瞬間に立ち上がって、
前の方とか涙を拭きながら聴いてるんですよ。
リリースから何十年も経ってるのに、ずっと心に残り続けるってすごいことなんだなって身にしみて感じましたね



大切な誰かや何かを守り抜こうとする姿ってすごく美しい

Aimerは12月6日にニューシングル『白色蜉蝣』をリリース。
この曲は、NHKドラマ10『大奥Season2』の主題歌となる。


クリス:どんな意味が込められたタイトルなんですか。

Aimer:『大奥』の物語に沿うようにってところで、
大切な誰かとか何かを守り抜こうとする人間の姿ってすごく美しいなって、それを曲にしたいなって思って。
蜉蝣(かげろう)はよく言われるように儚い命の象徴で、
登場人物たちも短い命を一生懸命に大切な人を守りながら生きてるっていうのが印象的だったのと、
誰かを守りたいっていう決意を灯した人の根本がすごく汚れがないというか、
真っ白なんじゃないかなって。
そういうことを思いながらこのタイトルを付けました。

最後にAimerは2024年について、こう語った。

Aimer:まだ発表はしてないんですけど、いろいろ予定はしていて、
またみなさんに楽しみにしていただけるように1歩1歩、
そのときどきに自分らしく歩いて行けたらと思っています。

クリス:個人的にやりたいことはありますか?

Aimer:プライベートでは毎年抱負を掲げては全然できてなくて(笑)。
またプライベートでちょっと遠出を考えているんですけど、
ヨーロッパのどこかに行けたらいいかなと思います。