イタリアに住む高校生がダウン症の弟を主人公に撮影した5分のショートムービーから生まれた




ベストセラー小説を映画化した「弟は僕のヒーロー」が、


2024年1月12日よりシネスイッチ銀座、
新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMA、アップリンク吉祥寺ほかで全国順次ロードショーされることが決定した。
あわせて日本版ポスタービジュアルと予告編が披露された。

 

 
 15年3月21日、「世界ダウン症の日」にあわせてイタリアの高校生ジャコモ・マッツァリオールがダウン症の弟ジョーを主人公に据えた5分のショートムービー「ザ・シンプル・インタビュー」をYouTubeに公開。
動画はイタリア国内外で反響を呼び、
主要各紙が取り上げるなど大きな話題となった。16年にジャコモが弟との物語を執筆した小説「弟は僕のヒーロー(原題:Mio fratello rincorre i dinosauri)」が出版されると、ヨーロッパ各国で翻訳版が出版され、
日本でも絵本作家ヨシタケシンスケが装画を担当した邦訳版が刊行されるなど25万部を超えるベストセラーとなった。
 
 5歳のジャックは初めてできた弟に大喜び。
しかし、
両親から弟ジョーは「特別」な子だと聞かされる。
ジョーがスーパーヒーローだと信じるジャックだが、
やがて「特別」の意味を知り、
思春期を迎えると弟の存在を隠すようになる。
ある日、好きな子を前についてしまった嘘が、
家族や友達、町全体を巻き込んで、
やがて取り返しのつかない事件となる。
 
 メガホンをとったのは、本作が初の長編監督作となるステファノ・チパーニ。
「人生、ここにあり!」の脚本家ファビオ・ボニファッチが脚色を担当するとともに、
原作者のジャコモも脚本開発に参加し、
登場人物や出来事を偽りなく再現するために協力した。
 
 主人公ジャックを演じたのは、イタリアの若手俳優として注目を集めるフランチェスコ・ゲギ(「僕らをつなぐもの」)。
弟ジョー役は、ダウン症のロレンツォ・シストがオーディションで役を勝ち取り、
本作で映画初出演を飾った。
 
 そのほか「盗まれたカラヴァッジョ」
「泣いたり笑ったり」などで知られるイタリアの人気俳優アレッサンドロ・ガスマンや、
ペドロ・アルモドバル監督作品常連のロッシ・デ・パルマら豪華キャストが集結。
ダウン症の子を持つ家族の葛藤や奮闘、
喜びや困難をリアルにとらえ、
その中でも決して揺らがない家族愛をユーモアをたたえながら描き出した。
 
 予告編は、ジャックとジョーが制作した「ザ・シンプル・インタビュー」の映像で幕を開ける。そして、ジャックの目線からジョーとの成長の日々が描かれ、
世界60万人を感動の渦に包んだYouTube動画の誕生秘話が紡がれていく。