エアコンなんてイヤ 自然の風を通す | 楽しんで木・自然素材・土壁の家づくりをするために

エアコンなんてイヤ 自然の風を通す

昔にくらべて、家の中で風を感じることは少なくなった気がします。
それは、敷地いっぱいに家を建て、隣との隙間もほとんどない、室内においても、壁で閉ざされた個室になってるので無理もないことかもしれません。

そのため、自ずと早い時期からエアコンに頼ってしまわなければいけないのです。

エアコンでの冷たさよりも、多少の湿気を感じながらも風が吹き抜ける風の清涼感のほうがきもちいし体にもいい。
風はエネルギーを使わないため、光熱費もかからない。

それなら、どうしようもない灼熱の夏の日以外はクーラー無の風を感じれる空間に過ごしたいですよね。

家の中で風を感じることって、多少なりともありますが、なぜ風が吹いているのか?なんてあんまり考えたことってないですよね。
風は偶然に窓を開けると吹いてくるわけではないのです。

風はそもそもなぜ吹くのか?
検索してみました。

太陽光線が地球に降り注ぎます。
すると地面や海洋が暖まります。
しかし、暖まりかたは場所(低緯度地方か高緯度地方か、森林か砂漠かそれとも海か、など)によって異なります。
地面や海の暖かさはその場所の空気に伝わります。
空気は温度が上がると体積が増え、単位体積あたりの重さが軽くなります。
すると、良く暖まった空気(軽い)の下に、あまり暖まっていない空気(重たい)が入り込もうとします。
すると温度が低い方から高い方に向かって空気が動きます。これが風です。

とyahoo知恵袋に書いてました。

海や山など地形が関係してくるので、それぞれの場所によって風が吹いてくる方向が違うので
自分たちの住んでいるところはどこから吹いているのか?

まずそこから確認してみましょう。
その土地、地域の風向きは自立循環型住宅のHPで確認できます。

今回の泉大津の家の近辺のデーターを見てみると
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6月から9月時
起床時には西南西・西風から、就寝時には東北東、東南東から多くの風が吹きます。
この地域に住んでいる方からの情報で、南西の方角にある海から浜風が吹きてくると聞いていたので、「南西」の風をうまく取り入れるように計画しました。
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この土地は、南西・南東に面して道路があることから、開けた道路から風を取り入れることができるのでとても好条件です。
陽当りのことを考えても南東部・南西側に窓を設けることは有効になりそうですが、西日の日射遮蔽にも力を注がなければいけません。

寝室を南西に面して配置し、引き違いの窓を設け起床時に風が入るようにしました。
南東にも地窓を設け、就寝時に風が通ることも期待しています。

LDKにはデッキのある南東部に大きな掃き出しのサッシ⇒就寝時に期待。 (陽当りをメインに考えています。)
と南西にも風を通す窓を設けています⇒起床時に期待(強い西日を避けるために窓の大きさはそれほど大きくない)

南西からのアプローチ玄関となるため、夏場に玄関戸を開けっ放しにして、家の中に風を入れるために網戸を設けました。

また、外からの風のみならず、
空気の温度差(冷たい空気から暖かい空気へ)によって風が起こるので、室内においても風の道を設けると、風は起こり風は抜けていくということになります。

今回は玄関・寝室の窓やドアから入った空気を洗面脱衣所の入口上についている回転欄間から空気が抜けるように計画しています。
また、南西・北西のリビングの窓からも風を取り入れ、南東の掃き出しまどへ抜ける計画にしています。
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暖かい空気が上に上昇することを考えると、平面的に考えることだけではなく、立体的に窓の位置を考える必要もあります。

注意しないといけない点は窓は風だけのことだけではなく、陽当り、景観、プライバシーも関係してしてきますので、どれもが折り合いの付くバランスの良い計画が必要になってきます。

言葉ではわかりにくいので出来上がる過程で写真を交えながら、またお話します。