木も鉄も素地が一番いい。 | 楽しんで木・自然素材・土壁の家づくりをするために

木も鉄も素地が一番いい。

「25坪の家」
階段・吹き抜け手摺つきました。
階段とか吹き抜け周りって開放感が欲しいので、手すりに存在感があるとうるさくなるんです。

存在を消しつつも、主張する。
この矛盾と思える課題が難しい。

もっとも信頼している金物やさんKANAMONO工房さん にアイデアを出してもらい、いいものを作ってもらいました。
16φの手摺。
限界に近いくらい細い寸法の手摺です。 
細いので、中が空洞のパイプでは強度的に持たないので、芯まで詰まっている無垢棒を使っています。

素材は、黒皮鉄。
また、鉄の素材をそのまま生かすために、塗装をせずに、無垢板のフローリングでも使う蜜蝋(ミツロウ)仕上げにしています。

木と同じで、あまり塗装をして素地の表情を消してしまうのは好きではなくて、素材そのものの表情・肌触り、色が移りゆく変化を楽しめるように自然系のワックス仕上げにしています。

木そのままの無垢板に鉄そのままの黒皮鉄。
合わないわけがないよねー。

2つ目のこだわりとして、
手すりを切らずに一筆になるように、熱で曲げ加工してもらってるんです。手作業なのがすごい。



あと一つ取付のブラケットをちょっとこだわってみました。
私ではなく、金物屋さんの金城さんのアイデアですが・・・

出来るだけ小さく丸に。

なかなか可愛らしくないですか?
細部まで妥協をしない。これこそ職人技。
踏み板の小口にも小さなブラケット。

お客さんもイメージ通りで喜んでいました。
小さな吹き抜けなので、圧迫感がでないようにしたいと思ってましたが、見事に存在感はないけど、主張はしっかりしたものができました。

職人さんといいアイデアを出し合って、限界まで挑戦するってホント楽しい。

言うだけでのわたしで、造る職人さんは大変だろうけど・・・

ひとつのコンセプトに沿って、それぞれのこだわりが交じり合うことで、大きな空間が生きてくるのだと実感できました。