土壁 大直し | 楽しんで木・自然素材・土壁の家づくりをするために

土壁 大直し

1月中はとても寒く、荒壁の土がなかなか乾かず、「これでいつになったら濡れるんだろ?」と思っていたんですが、やっと室内の土壁が塗れるようになりました。

乾いていない壁に塗ってしまうと、仕上げの壁が割れちゃったり、浮いてきたりするので、見切り発車はダメダメ。

荒壁は塗りの精度よりもとにかく厚みのある土を塗りつけているので、表面が凸凹していてその上、乾いた荒壁はひび割れているため、仕上げをするためには、ある程度平滑にし、ひび割れのところを直す作業に入ります。

それを「大直し」というのですが、荒壁土よりも、目の細かい土と細かい藁、砂分も荒壁時よりも多く入れたものを使います。


荒壁の土と比べると見るからに綺麗な土。
左官屋さんの荒壁の豪快さではなくて、繊細な動きになっています。



土をアップにした写真。
荒壁の乾燥によって木と荒壁に隙間が出来ています。それを修正するように塗り重ねています。


竹小舞を編んで荒壁を塗った外周部周り以外の内部の壁は土が付くように、ラススポード(石膏)下地の上にプラスター(石膏)を塗って、乾かないうちに土壁を塗ってます。

乾かないうちに、塗ることを専門用語で追っ掛け(おっかけ)っていうんです。

水引きの加減を見ながら、塗るタイミングを図るみたいなんですが、左官とは実に奥が深いもんです。


上の写真はラスボードの上にプラスター(石膏)を塗っているところ。


追っ掛けで中塗りを塗ってます。

土壁ってほんと、何回塗りんだろうというくらい塗ります。
荒壁表裏で2回、貫伏せ1回、大直しで1回、中塗り1回、漆喰などの仕上げをする場合1回、計6回も塗るんです。

手間かかりますが、70mmもの土を塗れば、夏の湿気はかなりすってくれ活躍してくれることでしょう。


次は、やっと中塗りの仕上げ工事にはいります。
また、見に行こ。