構造現しの天井は断熱材がない? | 楽しんで木・自然素材・土壁の家づくりをするために

構造現しの天井は断熱材がない?

こんにちは水谷です。

先日の休みに同級生とフットサルをしました。

フットサルはこれで4回目くらいかな?

だんだんと慣れてきて、前よりも走れるようになったんだけど、普段、体をまったく動かしていないので、ちょっと無理をするとすぐに息があがります。 

日頃から運動はしないといけませんね。

さておき、「中庭のある家」が上棟しました。
今回は二階の小屋組みが仕上げとして見えるようになっています。

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水平の天井を張らないと安くなりますか?
断熱材は入れれないですよね?


とご質問をうけることがあるのですが、

ただただ、水平の天井を張っていないというわけではないんです。

2重に天井を張っていたりするんです。

上の写真のように、梁を斜めに架けて、30mmの杉の板を上から張っています。
それが2階の天井になるんですが、

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これで屋根を架けて終わりではないんです。
この上に断熱材を入れるんです。

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断熱材の下には結露防止のために防湿シートを入れています。結露の話は長くなるのでまた今度。

今回の断熱材はA種押出法ポリスチレンフォーム3種のスタイロエース65mmを入れています。
下の表をみればわかるとおり、1.2.3種と数字が上がるにつれて、熱伝導率が低くなっています。
熱伝導率というのは、熱の伝わりやすさを示す数値ですので、低いほうが断熱性能が高くなります

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また、断熱材の厚さが暑いほど断熱性能が上がります。

熱抵抗(R)(m2・ K/W )
材料の厚み(d)(m)÷材料の熱伝導率(λ)( W/ m・ K )で計算できるので、

例えば、スタイロエース - Ⅱ 厚さ 65mm の熱抵抗は、
R= 0.065 (m)÷ 0.028 ( W/m ・ K )≒ 2.32 (m2・ K/W )となります。

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この数値は以前お話した 、室内の快適さを表すQ値を求めるのに使います。
この数値を求めれば、どのくらい冬暖かく、夏寒いのかが建てる前からわかるんですよ。

話がそれましたが、断熱材を敷並べたあとにまた、斜め材(垂木)を並べるんです。
そのあとは、またまた、この上に板を張って、防水シート後屋根が架かります。

けっこう手が凝ってるでしょ?

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屋根は特に夏に尋常ではないくらい温度があがるので、その熱が室内に入らないようにしったり断熱してあげる必要があるんです。

2階の水平の天井の上に断熱材を敷並べる一般的なやりかたでは、
屋根からの熱を家の中に入ってから断熱することになるので、小屋裏はとても熱くなります。

ですので、小屋裏の換気が必要になってくるんです。
今回は家の外側に断熱材を入れているので、家の中への影響がなく遮熱できます。

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勾配天井は開放感もあり、なかなかいいもんです。
また、構造の梁が見えるって何かと安心感があります。

今回のように家って隠れてしまうところに重要要素が盛りだくさんです。

このあたりをしっかり伝えていきたいと思います。