大工の伝統技術 追っかけ大栓継ぎ手
下の写真は下屋根の桁をつないでいるところ。
「追っかけ大栓継ぎ」という繋ぎ方なのですが、最近あまり見ることがないので紹介。
昔は普通に使われていた継手ですが、プレカットが機械化されて最近の一般住宅ではあまり見かけなくなりました。
これは、もちろん機械では加工していません。
大工さんの手によって刻まれています。
なぜ今回この継ぎ手を使ったというと、
桁の長さが7m必要で、7mの木材をを利用すれば継ぐ必要ないんですが、
7mの材って高価なものなので、4mの木材と3mの木材を継ぐことにしたんです。
継ぐにしても、曲げモーメントがかかり(材を曲げようとする力)、強度を必要とするので、
一般的に良く使われる、腰掛アリ継手・腰掛カマ継手ではなく、継ぎ手としては最も頑丈な「追っかけ大栓継ぎ手」を使ったんです。
これという肝の部分はやはり昔からの伝統技術が助けてくれます。
培われた技術はいつになっても輝きを放ち続けるんですね。