●川又昂さんのご葬儀に行ってきました。
『砂の器』の『宿命』が流れる厳かなご葬儀。
川又さんは、私が野村芳太郎監督の弟子をしていた時の大恩人。
温かいお人柄で、いろんなことを教えていただきました。
私は失敗・先走りばかりで、数々のご迷惑もおかけしてきました。
最近も…。
いろんなことが思い出されます。
タイ、ビルマでロケをしたことや、野村監督がご病気で倒れた後、川又さんが支えになってくださったことなど。
私が独立してからも「元気にしてるか?」と時々電話をくださいました。
講演会(小津組の回想など)があるとお誘いくださり、インタビューが載った新聞の切り抜きなどもその都度送ってくださり、デジタル修復したブルーレイも送ってくださり…
私にバトンを渡そうとしてくださったのだと思います。
川又さんは、大スクリーンで観るフィルム映画を極めた方です。
私のベストワン映画『八つ墓村』や『砂の器』『事件』『鬼畜』など、あの艶のある黒にどれだけ魅了されたことか。
映画館に通いました。
スケールの大きな画。的確なキャメラワーク。ロングとアップとミディアムのリズム。日本の風土をとらえた映像美(稲が風に揺れるショットが大好き)。
大島渚、深作欣二、今村昌平といった方の作品もいいけど、やはり野村監督・川又さん・美術の森田郷平さんのトリオが日本映画のベストです。
身内の贔屓ではなく、日本映画好きとしても、心からそう思います。
尊敬してやまない撮影監督、川又さん。
本当に、本当にありがとうございました。
今日は野村芳太郎監督の月命日で、毎月お墓参りする日でもあったので(偶然)、葬儀の後、野村監督の墓前でもそういう話をしました。
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