●ミュージカル『生きる』。
劇場では市村正親版を観劇しましたが、WOWOWでやってくれた鹿賀丈史版も視聴。
まずは、すみません、
「鹿賀さんは貫禄とオーラがありすぎて、市長様にしか見えないのでは?(なんなら総理)」というツイートをさんざんしましたが(承前)撤回です。
もう、素晴らしいのよ。
仕草と表情で、うだつのあがらない係長にしか見えない。
渡辺勘治として存在してる。
なのに、ちゃんとオーラはあって、目が自然と惹き寄せられます。
歌だってすごい。
音が合ってるんだか外れてるんだかわからない&鼻息が荒い、いつもの鹿賀節で歌うのに、胸に強く迫ってくるんです。
渡辺勘治という人「丸ごと」がひしひしと伝わってくる。
実は『レミゼ』歴代バルジャンの中で最も好きなのが鹿賀丈史バル。
あったかくて深みがあって。
その、特に老いてからのバルジャンを彷彿させる『生きる』渡辺勘治。
ああ、生で観たかった!!
(たぶんボロボロ泣いてました)
決して市村正親さんが駄目というわけじゃないですよ。
『ラブ・ネバー・ダイ』初演では、お二人どちらのも観ましたが、
市村ファントムは、冒頭のナンバーからクリスティーヌへの切々とした想いが伝わってきて、のっけから号泣(←本当)。
一方の鹿賀ファントムは、「ぷっ」と笑いながら(バカにしてではなく、「おっ、やってるやってる」というニュアンス)楽しませてもらった。
それが『生きる』ではまったく逆だったことに驚きです。
WOWOWの亜門インタビューによると、鹿賀丈史は自然体で、スッと渡辺勘治として立ってる。
一方、市村正親は計算して計算して、結果、極限まで削ぎ落とした渡辺勘治で、ユーモラスで愛おしい、とか。
なんか分かる。
アプローチが正反対なのが面白い。
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