●映画『マネーモンスター』。
ほぼリアルタイムで、緊迫感を保ちながら疾走する快作でした。
ジョディー・フォスターの演出、お見事。
J・フォスターはインタビューで「今の米国はアメコミ映画化みたいなエンターテインメント大作ばかりで、自分が入りこむ余地が少ない」と語っており、
アメコミ大作も好きな私は複雑な思いで読みましたが、確かに「ばかり」はまずいですよね。
「ばかり」はまずい。
●そのインタビューで「強い女性が好きで、描きたかった」とも語っていたJ・フォスター。
思い出したのが、『羊たちの沈黙』の続演『ハンニバル』を降板した理由。
(記憶が正しければ)どうやら、クラリスがレクター博士に惹かれていくというのが納得できなかったらしいです。
その時も「自分が演じたいのは強い女性」という言い方だったような。
彼女の中では「正義」がはっきりしており、それを指向して努力する、自分の力で道を切り開いていく「強さ」こそ正しい。
犯罪者や悪に惹かれてダークサイドに傾いてしまうクラリスは演じたくない、らしい。
私は「一人の中に善悪が混然としてある」「正義か否かの境は曖昧」「弱さもまた人間」と考えるので、ある意味「勧善懲悪」の彼女とは価値観が異なるものの、
なるほどこういう考え方をするんだなーと感心した覚えがあります。
『マネーモンスター』にも通じる考え。
最初から完璧な「強さ」の人物じゃないにしても、自分の弱さを克服する強さ。
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