『アリス』(続き) 禅の演技は | 檜木田正史のブログ(ツイッターより)

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ツイッターを2012年6月21日に始めました。
@hinokida_m

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■『アリス』石川禅さんの話を続けさせてください。


かなり計算され、練習を重ねた演技だったように思います。
それが「自由気まま」に見えるというのは、それだけ、こなれてるということで。



ジャックは、縮こまった身振りで、小さく細かく小芝居をする。
でも、騎士として振る舞う時は、うんと大きな動きをし、大見栄をきる。
だけど、すぐに小芝居に戻る。



「アリスを守らなくては(それが騎士として、男として、しかるべき振る舞い)と、自分を奮い立たせて背伸びしながらも、
ヘタレで気が弱く、しかもアリスやら帽子屋やら、思うようにならない女たちに圧されて、グズグズになる…」という愛すべくジャックを表現してるのだと思います。



「自分が演じるキャラに気持ちを入れてなりきればそれでいい」という方法論の人もいますが、
禅は、キャラの本質をどうすれば「形」に表せられるかを考え、ち密に演技を組み立ててるのでは?


「こうすれば、こう見えるかな」と稽古中にいろんな動きを試してみて、見つけたものを、
やや誇張し(←これ大事)、練習を重ねることで自分の身に叩きこみ、スムースに見せる。


とまあ、これは私の勝手な想像ですが、
確かになんでもできる器用な人なんだけど、裏にはそんな努力もあるように思いました。




■とにかく、禅はピッタリ合ってました。

安蘭けいも濱めぐもまりおも…ホリプロで固めながら、皆、その人の魅力を最大限に発揮する役で。奇跡的。

キャスティングした人グッジョブ!