■そして今日はシアタークリエ。
前回『CLUB7』に続いて今回もボックス席。
幕間の女性トイレって、ものすごい列じゃないですか。
妻のために、いつもできるだけ席は通路寄りに取るんですよ。
で、ボックス席なら近くにトイレがあるし、すぐ出られるしで、好都合。
これ、かなり重要なポイントです。
■ミュージカル『ダディ・ロング・レッグズ』(足長おじさん)観劇。
絢爛豪華な大作、ではなく、登場人物2人、セットも一つのシンプルなものでしたが、
清々しい気持ちになれる芝居でした。
なんといっても、井上芳雄と坂本真綾がいい。
2時間以上の芝居を、たった2人で持たせるわけだから、ずっと喋って、ずっと歌って。
それを飽きさせずダレさせず、一つ一つの場面で、きちんときちんと気持ちを切り替え、でもちゃんと気持ちは繋がってて、
計算し尽くされた演技を見せてくれました。
以前、東宝演劇部の方がツイッターで「知的で切なくて素敵」とおっしゃっててたんですが、
見て納得。
ジョン・ケアードの演出がいいのは、言うまでもないです。
彼の光の使い方は、とっても好き。
やわらかく差し込む自然光のような。そこの場所の空気感が感じられるようです。
セットは一つなんですが(ディズニーランドのアトラクションのセットみたい←ディズニー好きの私にとっては最上級の褒め言葉ですw)、
途中、リゾート地に場面が変わるところがあって、そこで照明が、ふわりと変わる。
それがもう、美しくて、清々しくて、あぁっと息を漏らしちゃいましたよ。
音楽は、思ってたより静かでした。
P・ゴードンは『ジェーン・エア』がとてもいいのですが、
あれは、強い風が吹きすさぶ荒れ地に、すっくと凛々しく立って踏ん張ってる、そんな主人公のそんな音楽。
だから、挑みかかってくる曲VS毅然とした曲がぶつかりあう後に、ふっと優しい旋律が入ってきて(ゆ・る~して~)、そこが胸に染みました。
『ダディ・ロング・レッグズ』の音楽は、そこまで激しくはない。
きっとジルーシャが置かれてる状況が、ジェーンほど苛酷じゃないせいもあるのでしょう(ある意味、恵まれてる)。
でも、プチ恵まれてたって、ささいな喜びや不安はあるはずで、
自分の生き方を、懸命にあがいて見つけようという、真面目さ、まっすぐさがジルーシャにはあって、
だから激しく劇的ではないけど、
ナイーブで、つつましく、でも前向きなナンバーが多かったという。
心温まる芝居でした。