■ミュージカル『ミスサイゴン』、何度か観てるんですが、今回から劇場もかわって、新演出なので、行ってきました。
照明がアジアの色調で美しく、内容も更にパワフルに。
ま、物語は「自分勝手なアメリカ人の話」で、あまり好きではないんですが、
シェーンベルク(『レミゼラブル』、そして『パイレートクイーン』)の音楽が良いのと、
役者さんの演技がすばらしい(特に市村正親さん=名人芸)ので、何度でも行ってしまいます。
ただ、毎回、キムとクリスの恋愛感情が急すぎて(朝を迎えたら、いつの間にか熱愛になってる。キムはどうしてクリスを好きになったわけ??)、
そこは不満なんだけれど、今回も解消されてませんでした。
何かクリスの優しさを知るとか、抱えてる空洞に共鳴するとか、そういう「きっかけ」があったほうが良いと思うのに。
■岡幸二郎の歌が力強い。
この人、10年くらい前に『レミゼ』アンジョラスで高い評価を得た美声の主で、私の周りにもファンは多い。
『プロデューサーズ』のゲイ(カルメン)の役も笑えた。
■木村花代・・・劇団四季で「お嬢さま」役が多く、『美女と野獣』ベルやら、『オペラ座の怪人』クリスティーヌやら、『夢からさめた夢』のピコやらマコやら(どっちも見ました)。
でも、しばらく見ないと思ったら、退団してたんですね。
『ミスサイゴン』エレン。
おお、新曲が追加されてる!
■『ミスサイゴン』は、始まったばかりで、今日はまだ「プレビュー公演」。
プレビューとは「お試し期間」ということで、観客の反応を見て、修正が加えられることもあります。
1000円安い。
数年前にも帝劇でプレビュー観たことがあって、
開始10分くらいで、なんと舞台装置が転換されないというアクシデント発生(機械の不具合だったと、後に判明)。
めずらしい体験でしたね。
芝居や歌は続いてるんだけど、なんとなく舞台上が落ち着かなくなって、そのうちオーケストラ演奏が、はらほれと途切れ、気付いた数人は歌をやめ、でも、気づかない数人は歌い続け・・・。
最初は小さなカオスが、だんだん加速度的に広がっていく、という感じ。
そして幕が下り、「しばらくお待ちください」とのアナウンス。
やがて市村正親さんが舞台上に現れて不手際を詫びて、20分くらいの休憩を挟んで、その後、頭からもう一度、芝居が始まりました。
開始10分くらいだったからよかったものの、1時間くらいやってたら、どうしてたんだろ?
おもしろかったのは、市村さんの「お詫び」があって、しばらくして、今度は支配人が舞台上に現れたんで、「中断したことを謝るのかなー」と思ったら、
「本来は私がお詫びすべきところを、市村さんにしていただいて、市村さん、申し訳ありません」って、そっちでした。
以上、数年前の『ミスサイゴン』プレビューでの話で、今日のはトラブル無く終わりました。
・・・ちょっと残念。
トラブルを期待してた自分がいます。確実に話のネタになるしw